エストニア、日本発チャーター便を誘致−「ニーズ把握を」政府開発基金総裁

  • 2007年10月10日
 エストニア政府開発基金総裁のヴィルヤー・ヤーム氏とエストニア政府観光局局長のタルモ・ムッツォ氏が来日、今後の日本からの誘客増に向けた取り組みを語った。エストニアは現在、欧州各国からの旅行者を受け入れており、新たな市場として日本を位置づけ、今後の誘客につなげたいという。日本からは北欧諸国を経由しているが、乗り継ぎルートに加え、チャーター便の誘致にも意欲を示す。チャーター便の実現は「来年にも受け入れたい」としており、今後、航空会社や用機者となる旅行会社に働きかけをしていく考え。また、将来的にはプログラムチャーターへと発展する考えもあり、「日本市場のニーズを把握し、成功につなげたい」と期待を高めている。

 プロモーションでは、エストニア、ラトビア、リトアニアのバルト3国との連携だけでなく、フィンランド、ノルウェー、スウェーデン、デンマークなど北欧諸国とも連携したい考え。これは現在、日本についてはエストニアへの直行便が無いことから、各国を経由した旅行者を誘致することが念頭にあると想定されるが、首都タリンが経済的にも活況を呈しており、「各国の観光素材と連携し、地理的な利点も活かしたい」としている。

 エストニアを訪れる欧州からの旅行者は「何もしない」休暇目的が多いが、スパを楽しんでいる場合も多い。ただ、タリンには旧市街の歴史地区が世界遺産であり、中世からの建物が残る地域の街歩き楽しめ、自然も豊富でハイキングや自転車のほか、ハンティングもでき、日本人に提案できる過ごし方の幅が広い。「日本市場に適切な楽しみ方を紹介し、現地で楽しんでいただきたい」とヤーム氏はいう。近々のところ、天皇陛下が訪問したことを受け、受け入れたホテルでは夕食などを再現し、旅行会社もツアーを組んで好評を得ているという。