西オーストラリア州、質を重視しシェア維持へ−供給量増働きかけも継続

  • 2007年10月3日
 西オーストラリア州政府観光大臣のシーラ・マクヘイル氏が来日、日本市場に対する期待を語った。現在、日本人訪問者数は約1%減だが、宿泊ナイト数は13.7%増、消費額は21.3%増という動向。訪問者数の減少は、日本からオーストラリアへの訪問者数と比べ、減少幅は少ないことから、その他の指標が上向きに推移していることを好感。旅行業界と継続し、質を重視しながら訪問者数のシェア維持、または持続可能な増加をめざす。

 航空会社との連携も重視しており、今回の来日ではカンタス航空(QF)、日本航空(JL)、シンガポール航空(SQ)を訪問し、供給座席の増加について意見交換。QFでは週3便の日本からの直行便の増加に向け、便数、または機材の大型化、もしくは季節別に増加を継続して働きかける。SQについては名古屋、大阪、福岡など西日本方面からの訪問について重視しており、JLについても直行便との接続による訪問増を働きかける。こうした動きでは、レジャー需要だけでなく、西オーストラリアが世界的にも経済面で注目されており、ビジネス需要も旺盛である点を強調しながら働きかける。

 デスティネーションとしては、航空路との兼ね合いからパース近郊を中心に、オーストラリア政府観光局(TA)が進める世界遺産プロモーションで焦点を向けるパヌルル、シャークベイなど打ち出す。特に、パース近郊は、長時間のフライトで訪れることを考慮し、改めてデスティネーションとしての価値をアピールしていく。

 また、インセンティブをはじめとするMICEも誘致を強化。来年春には自動車会社のインセンティブが訪問する計画で、定期的にインセンティブが訪問しているところ。また、名古屋を含む西日本方面からの修学旅行等の受け入れ実績もあり、現地でも会議施設が充実してきたことを受け、取り組みを拡充する。