オーストラリア政観、「世界遺産」で今後3年間のプロモーション展開へ

  • 2007年9月5日
 オーストラリア政府観光局(TA)は9月から、日本で「体感するオーストラリア世界遺産」をキャッチフレーズに採用した新たなキャンペーンを開始する。オーストラリアには17の世界遺産があるが、キャンペーンではこのうち16を採用。ビジュアルは16の世界遺産のひとつという意味で「1/16」を共通に採用して興味をそそり、世界遺産の正式名称をあわせて標記し、旅行意欲を高める。旅行会社の店舗も重要な媒体と位置づけ、ディスプレーコンテストをはじめ、ツアー説明会や店頭プロモーションなど、共同で世界遺産キャンペーンを展開する方針だ。

 TA本局局長のジェフ・バックレー氏は今回のキャンペーンについて、「昨年、各国でリサーチした結果、『エクスペリエンス』を提供することを重視した展開を図った。日本はこれをさらに特化したものが必要」とし、自然が数多く世界遺産登録されていることをアピールし、「質、量ともにオーストラリアの良さをアピールしたい」という。

 また、TA日本局長の堀和典氏は今年9月から来年6月を第1フェーズとしてプロモーションを展開し、今後3年間は継続して世界遺産をプロモーションする方針を示した。また、目標として訪問者数の数値目標は示していないが、「航空座席の供給量に依存するという観点から、訪問者の増加が大きく増える見込みはないが、昨年下期の海外渡航者数の3.8%というマーケットシェアを維持したい」とコメントし、中でも現在は36%のリピーターを増やしたいという。

 なお、TA日本語公式サイトにおいても9月13日から、世界遺産のコーナーを設けて紹介。そのほか、消費者向けにブックレット、トランプサイズのトリビア・カードを配布。関東地方では日本航空(JL)、カンタス航空(QF)、中京・関西地区ではジェットスター航空(JQ)、シンガポール航空(SQ)と協力して各種媒体や交通広告を展開する。