グアム政府観光局、ファミリー層の減少でプロモーション方法を修正へ

  • 2007年8月10日
 グアム政府観光局(GVB)は、従来主要ターゲットとしていたファミリー層が縮小傾向にあることから、今後、プロモーション方法を修正していく。GVBとノースウェスト航空(NW)が共催したセミナーにおいて、GVB日本代表の光森裕二氏が語った。

 光森氏は、「1月から7月の日本人渡航者数の累計は前年比4.3%減。この後の5ヶ月のプロモーション次第では、前年の水準、あるいは数パーセントのプラス成長も可能」とし、苦戦が続く競合デスティネーションの中ではまずまずの推移と説明。ただし、「働く女性の晩婚化などの生活様式の変化で、ファミリー層が縮小してきている。今まで我々がターゲットにしてきた層が来てくれていない」とも語り、マーケティングの対象や手法を再考する考え。例えば、ウェディング需要が堅調なことから、新たなチャペルの完成などを受け、ウェディングプロモーションを実施する予定。また、日本人訪問者の17%以上が50歳以上、10%以上が60歳以上、という統計から、若年層だけでなく団塊・シニア世代にも相応しいデスティネーションとして、引き続き訴求していく。既に「リバイバル」や「セカンド・ハネムーン」などのテーマで2社の旅行会社が商品を造成しており、好評を得ているという。

 今後、「食」や「文化」、「スポーツ」など、目的別に訴求していくことも検討しており、10月以降に半年をめどに、競合デスティネーションとして沖縄を意識したプロモーションを実施する。沖縄には、1ヶ月で40万人を超える旅行者が訪れており、「取られているという印象」で、「同じ日数でほぼ同じ、あるいは少し割安に旅行できるという点を含めてアピールしていきたい」という。さらにGVBウェブサイトもリニューアルする予定で、「JATA博までに終える見込み」だ。

 NWもグアムなどの路線にエアバスA330型機を導入するなど、現在リゾート路線を重視した施策を実施しているところ。日本地区営業推進部部長代理の池之内善成氏は、「リゾート線で唯一ビジネスクラスを全便に設定している。ゆったりと行ってグアムで寛ぐようなイメージを定着させたい」と語り、「イールドを高くしたい、という点では、政府観光局もサプライヤーも観光局も一致している。三者で一体となり、行動したい」と意欲を見せた。