観光活性化フォーラム
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旅行者動向2007、旅行市場は旅行好きに支えられている−財JTB調査

  • 2007年8月6日
 財団法人日本交通公社(JTBF)はこのほど、日本人旅行者の意識と行動に関するレポート「旅行者動向2007」を発行、これによると、現在の旅行市場は「旅行好き」な人々に支えられていることがわかった。JTBFでは、毎年10月に全国4000人を対象にアンケート形式で「JTBF旅行者動向調査」をしており、今回は2006年10月の結果をとりまとめたものだ。

 これによると、10年前と比較して日本人の国内宿泊旅行数は減少傾向にあるものの、「旅行好き」な人々は旅行頻度が落ちておらず、年に3回以上行っている人が増えているという。これらの層は、「未知のもの」や「美しいもの」に触れて感動したい、という意識を持っている人が多く、1回の旅行にかける費用が平均に比べ高い。このようなことからJTBFでは、昨今の旅行市場が旅行好きな人々に支えられていると分析している。

また、温泉旅行で行ってみたい旅行先の1位は「大分県」であった。これは、由布院と別府の両温泉に回答が集まった結果だ。また漠然と「九州」と答える回答者が増えたといい、九州全体を温泉旅行のデスティネーションとして捉える見方が増えてきているという。首都圏近辺では、静岡県と群馬県の人気が高かった。静岡県はシェアを伸ばした一方で群馬県はシェアを落とした。静岡県の地名で多く挙げられたのは「伊豆」で、回答全体の10.2%を占めた。

 20代学生の国内宿泊旅行の動向では、以前よりも旅行をしない人が増えているものの、旅行をしている人の旅行頻度が前年に比べて増加するなどの変化が見られた。また20代学生は一人旅よりも複数の友人、知人らと旅行することを好む傾向にあった。加えて、2001年から2003年の間に20代学生の60.8%が旅行会社を利用していなかったが、2004年から2006年では42.6%まで減少した。