全日空、成田/ムンバイ線にビジネスジェット就航へ−イベントで日印交流に期待
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セレモニーで、NH代表取締役副社長の伊東信一郎氏は「ムンバイは、インドの商業や金融の中心、かつ『西の玄関』であり、日本人も大勢いる」と、就航地ムンバイの重要性に言及し、固い需要があるとの見方を示した。さらに、昨年末に日本とインド間の観光分野で合意した「日印観光交流拡大のための共同声明」に盛り込まれている2010年に交流人口を2005年の約16万人から倍となる30万人に増やす、という政策的な目標にも「貢献したい」とした。
今回就航する機材はボーイングB737-700ER型機で、機内はビジネスクラスが36席。エコノミークラスのモノクラスであれば136席となるスペースに、36席のビジネスクラスを配置することで、最大で約155センチのシートピッチを実現するなど、ゆったりとして快適な空間を確保した。また機内食やエンターテイメント機器についても、伊藤氏は「贅を凝らしたつくり」で、「ムンバイだけでなくインドへ、またビジネスだけではなく、観光にも利用して欲しい」という。また、機内食では、「ANA TODAY'S SELECTION」としてグレードの高いワインをその都度厳選して用意するほか、和食や洋食の枠にとらわれない「安らげる日本の味」を提供していく。
また佐渡島氏は、「インドは万葉の頃から日本の一つの理想郷であった。翻って現在は結び付きが小さいが、逆に言えば伸びしろは大きいということ。昨年12月に日本とインドの発着枠が42回に増えたのは大きい」と語り、その状況の中で、全日空によるビジネスジェットの就航が日印交流強化の一助になる、という期待を示した。