シンガポール政観、料理店の認証制度開始、「食」で需要喚起目指す

  • 2007年7月27日
 シンガポール政府観光局(STB)は日本のシンガポール料理店を対象とした認定制度「シンガポール美食発見!」において、東京・恵比寿の「新東記」を第1号店として認定した。この制度は日本にいながら本格的なシンガポール料理を味わえる機会を提案し、その先にシンガポール訪問への需要喚起を狙うもの。認定店内に、ポスターや観光情報のラックなどを配置し、来店者を対象に旅行意欲の増進を図る。STB北アジア局長のポール・タン氏は、「単にシンガポールの料理を知ってもらうだけでなく、イメージや実際の情報を知ってもらう小さな情報発信地として機能する」と構想を語る。また、STB東京オフィス所長の柴田亮平氏は、「シンガポールの新しい側面という観点では、建物やアトラクションなど『箱物』が意識されるが、料理などのソフト面も知っていただきたい」という。

 この認定制度は、海南チキンライス、ラクサ、プラナカン料理などのシンガポール料理を提供するレストランを、STB日本支局の局員を含む3名が匿名で訪れ、メニュー以外に料理の味や本格度、料理の見た目、レストランの雰囲気を含めて審査項目としている。認定期間は2年間で、2年毎の更新制とする。STBは現在、名古屋、札幌などを含め20店舗、このうち東京都内に約10店舗のシンガポール料理店を把握しており、今後は自薦、他薦を問わずレストラン情報の提供を受ける。またシンガポール料理店でない場合も、シンガポールの料理を提供している場合、その一皿だけを認定するという。なお、認定したレストランには認定証を送付するほか、STBサイトに掲載し、定期発行するEメール・ニュースレターに情報を掲載する。