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マレーシア政観、修旅が好調−「今が取り組むチャンス」と切り口を提案

  • 2007年7月25日
 マレーシア政府観光局(MTPB)は7月24日、マレーシア航空(MH)と共催した修学旅行セミナーで、マレーシアの修学旅行を提案する切り口を紹介、特に多民族が築いた平和国家であることを、一番のセールスポイントにしたいと提案した。

 マレーシアの修学旅行の特徴として、治安の良さ・安全・清潔性、多民族、親日性、公用語が英語などがあり、学習素材としてはクアラルンプールをはじめとする「近未来都市」や「大自然」「バラエティに富む文化」があることは知られている。なかでもMTPBマーケティングマネージャーの徳永誠氏は、「国際化と共生のモデル国家」とアピール。マレーシアはマレー系、中国系、インド系、フィリピン系などからなる多民族国家だが、それは植民地時代の労働力のために移民させられたことによるもので、その後、各民族が努力して平和な多民族社会を築いたと説明し、「平和学習の素材として、民族や宗教を超えて平和を作り出したマレーシアを学んで欲しい。それが他の国との大きな差異」と力強く述べた。

 また、MTPB日本支局長のシャリル・アリ氏は、06年に全世界からマレーシアを訪れた人のうち160万人が学生であったことを述べ、教育旅行先としての実績を説明。「日本人はそこまで多くないが、今後強くなると信じている」と述べた。これを裏打ちするように、日本修学旅行協会による06年の実績数は、マレーシアは5番目に多い92校(約1万5000人)で、人数ベースでは増加。MTPBへの問い合わせ数も増え、来年春には約450名の大型修学旅行の予定もあるという。その他、他国でのテロや暴動などの治安に対する不安要素、円安やホテルなどランド費の高騰などを考えると、徳永氏は「今がマレーシア修学旅行のチャンス」であると訴える。今後はMHとも協力しながら、さらなる市場の拡大を目指す。