渡航医学会、はしかの予防接種と英文証明書の携帯を推奨
日本渡航医学会は海外渡航者に対して、はしかの予防接種と接種したことを証明する英文証明書の携帯を推奨している。はしかは感染症の1つで、強い感染力を持ち合併症を引き起こすことが多いもの。全世界で毎年3000万人以上が感染し、そのうち87万5000人が死亡していると推計されている。世界保健機関(WHO)は2000年から排除計画を策定し、全ての小児に2回の予防接種の機会を与えることを推奨してきており、この結果アメリカやカナダなどでは既に国内伝播がほぼない、根絶に近い状態となっている。
一方日本では対策が進んでおらず、推計で年間10万人から20万人が発症するなど、発展途上国並みの発症率となっている。2007年5月には、私立高校の教員と生徒合計131人が修学旅行でカナダを訪れた際に、生徒1人が渡航後に発症、結果的に発病者以外の41名もカナダに留め置かれる、という事例も発生した。この事例で41名が留め置かれたのは、検査の結果十分な免疫(抗体)がないと判断されたために即ワクチン接種を受けたものの、出国検査で1人に微熱があり、航空機への搭乗を拒否されたことによる。これは機内で発症し、感染を広めることを避ける措置だ。
また、訪日外国人がはしかにかかることが多いために「はしかの輸出国」としても非難されている。同学会によれば、日本人が海外旅行をする際に持つリスクとしては、外国ではしかにかかる可能性よりも、はしかを「輸出」する可能性の方が高いという。
いずれの場合にも、発症が確認された時点で移動はできなくなり、旅行は台無しになってしまう。同学会では「今年のはしかは収束しているものの、来年も春から初夏にかけて流行する可能性が高い」とし、これらのトラブルを避けるために、渡航前に予防接種を2回受け、さらにそれを証明する英文の証明書を発行してもらい携帯することが良策だと説明する。
なお同学会によれば、現在東南アジアでデング熱の流行が懸念されている。デング熱は蚊が媒介する感染症であるため、東南アジアのデスティネーションに旅行する際には蚊の対策を十分にする必要がある。デング熱については下記ホームページを参照のこと。
▽厚生労働省検疫所、海外感染症情報「デング熱」
http://www.forth.go.jp/tourist/kansen/09_dengu.html
一方日本では対策が進んでおらず、推計で年間10万人から20万人が発症するなど、発展途上国並みの発症率となっている。2007年5月には、私立高校の教員と生徒合計131人が修学旅行でカナダを訪れた際に、生徒1人が渡航後に発症、結果的に発病者以外の41名もカナダに留め置かれる、という事例も発生した。この事例で41名が留め置かれたのは、検査の結果十分な免疫(抗体)がないと判断されたために即ワクチン接種を受けたものの、出国検査で1人に微熱があり、航空機への搭乗を拒否されたことによる。これは機内で発症し、感染を広めることを避ける措置だ。
また、訪日外国人がはしかにかかることが多いために「はしかの輸出国」としても非難されている。同学会によれば、日本人が海外旅行をする際に持つリスクとしては、外国ではしかにかかる可能性よりも、はしかを「輸出」する可能性の方が高いという。
いずれの場合にも、発症が確認された時点で移動はできなくなり、旅行は台無しになってしまう。同学会では「今年のはしかは収束しているものの、来年も春から初夏にかけて流行する可能性が高い」とし、これらのトラブルを避けるために、渡航前に予防接種を2回受け、さらにそれを証明する英文の証明書を発行してもらい携帯することが良策だと説明する。
なお同学会によれば、現在東南アジアでデング熱の流行が懸念されている。デング熱は蚊が媒介する感染症であるため、東南アジアのデスティネーションに旅行する際には蚊の対策を十分にする必要がある。デング熱については下記ホームページを参照のこと。
▽厚生労働省検疫所、海外感染症情報「デング熱」
http://www.forth.go.jp/tourist/kansen/09_dengu.html