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JNTO、国際観光白書2007を発行−世界の国際観光客数過去最高の8.4億人

  • 2007年7月13日
 国際観光振興機構(JNTO)は10日、「外国人の訪日旅行」や「世界の観光の現況」などに焦点をあてた「JNTO国際観光白書2007」を発行した。これによると、2006年の世界の国際観光客数は前年比4.5%増の8億4200万人となり、過去最高となった。2005年に外国人旅行者が最も多く訪れた国はフランスの7600万人で、日本は673万人で31位であった。また、2005年には中国とトルコを訪問する外国人旅行者が急増し、中国は12.1%増の4681万人、トルコが20.5%増の2027万人を記録した。

 2006年の出国日本人数は、前年比0.8%増の1753万人であった。中国への渡航者数が、ハワイ州やグアムなどのアメリカ領を含むアメリカへの渡航者数を抜き、国別で首位に立った。訪日外客数では、ビジット・ジャパン・キャンペーンやノービザ施策、円安基調、航空網の拡充などの効果から9.0%増加し、過去最高の733万人であった。このなかで、訪日韓国人の人数が200万人を突破している。また、このような状況の中でJNTOは、2010年に目標としている訪日外客数1000万人を達成した場合、経済波及効果は6兆円になると試算した。

 また同白書は訪日外客誘致や、諸外国との国際観光交流促進のための国や地方の取り組みとしても報告している。まず、2006年7月に北海道で第1回日中韓観光大臣会合が開催されたことを報告。この場では、三国協働の観光交流拡大策を展開し、2010年に三国間の交流人口1700万人の達成を目指すことで合意している。また日中間では、訪中日本人数と訪日中国人数の合計について、2006年に456万人であるところを2007年に500万人に到達させることを目指し、2007年を「日中文化・スポーツ交流年」として制定。さらに、国交樹立40周年を記念して2006年に「日本・シンガポール観光交流年」が実施され、5月にはJNTOシンガポール事務所を開設している。