タイ政観、「chic」をテーマにメディア露出機会増加へ−「質」の訴求続ける

  • 2007年7月9日
 タイ国政府観光庁(TAT)は、「おしゃれさ」がポイントとなる「Chic Thailand」のテーマを一つの軸として、ショッピング、ゴルフ、ハネムーン、ヘルス・ウェルネス、近隣国とのコンビネーションなどの項目で、今後メディア露出の機会を増やしていく。これは、現在展開中の「アメージング・タイランド」キャンペーンに沿ったもので、TATが7日に開催した「タイランド・ロードショー2007」の中で、TAT総裁のポーンシリ・マノハーン氏らが発表した。

 「Chic Thailand」は、「量」から「質」への転換を目指すアメージング・タイランド・キャンペーンの中で、「スタイリッシュ」、「近代的」、「都会的」などのイメージを統合して、「おしゃれなタイ」をアピールするもの。タイでは現在、ブティック・ホテルやレストラン、アートギャラリー、ショッピングスポットなどで、これらのイメージを備えたものが増加している。特にブティック・ホテルは、少ない部屋数で、洗練された独自のコンセプトやデザインをもった隠れ家のようなホテルが多くできており、バンコクだけでなく、プーケットやサムイ、フアヒンなどのビーチや、チェンマイなど各地に広がってきているという。TATマーケティング・マネージャーの藤村喜章氏は、「レストランでも新しい感覚の料理を提供する店が増えてきている。これらのイメージは、アメージング・タイランドが一つのターゲットとするハネムーナーにも訴求できるものだ」と語り、特に若年層への訴求力が高いという認識を語った。

 プロモーションの方法は、消費者向けにテレビや雑誌などで露出の機会を増やしていく予定であることを言明。タイのプミポン国王誕生80周年を記念した「ロイヤル・イニシアティブ・ディスカバリー」で、観光素材として設定された9つの王室主導プロジェクトも紹介していく予定だ。これには、例えば象の保護センターや伝統文化保存、職業訓練などが含まれており、既に現地ではこれらを巡るツアーが造成されている。

 またマノハーン氏は、アメージング・タイランド・キャンペーンを2008年も継続して実施していくことを明らかにした。またTAT東アジア局長のサンスーン・ンガオランスィ氏は、2006年の日本人訪問者数が前年比9.64%増の131万1987人で全体の約10%を占め、また日本人訪問者の63.95%がリピーターであることなどから、TATが日本のマーケットを重視していくことを強調した。