独・ボン市、日本人向けの観光模索−市長がJATA新町会長ら業界関係者と会食

  • 2007年7月9日
 ドイツ、ボン市は日本マーケットに向けた観光のあり方を模索しており、このほど市長のベルベル・ディークマン氏が来日した際に、日本旅行業協会(JATA)会長の新町光示氏やJATA副会長の古木康太郎氏らと会食の機会を持ち意見を交換した。日本側からは日本人の趣向に合った観光資源を提案、ボン市からはボン市の地理的特性を活かした観光ルートのアイディアを紹介した。

 日本側からは、ボンが「ベートーベンの街」であることに加えてシューマンにもゆかりが深いことに着目、日本ではシューマンもポピュラーであることから、複合的なアピールを提案した。また、西ドイツの首都としての数十年の歴史よりも、古代ローマ時代からの歴史的側面を示すような資源のアピールも提言。さらに、9月に4週間に渡って開催される「ベートーベン・フェスティバル」など、イベントを中心としたプロモーションの有効性を説明した。ボン市からは、ライン川に面しているという地理的特性を活かした旅行のあり方を紹介。例えば、ライン地方の「ロマン主義」を感じさせるような旅行の例として、「ライン川下り」のアイディアを紹介した。

 ボン市副広報官のモニカ・ヘーリッヒ氏は、今回の意見交換の目的を「ボンの何が日本マーケットにとって魅力となり得るかを知るため」であったと説明。「(提案で)具体策を知ることができた」と語り、今後の施策に結びつける考えを示した。また今後のプロモーションの予定としては、「予算上消費者すべてに対してのアプローチは難しい。まずは業界向けに日本語か英語でニュースレターの配信をしていきたい」と意欲を見せた。