香港政観、MICEは最重要セグメントの一つと認識−今後も積極的に促進

  • 2007年7月4日
 香港政府観光局(HKTB)は、エキシビションやコンベンション、インセンティブ旅行などの利用を最重要セグメントの一つと捉え、今後も香港エキシビション&コンベンション協会(HKECIA)などの関係機関と協力して、積極的に一般企業や旅行会社への情報提供を実施していく。HKECIAの関係者が来日し、3日にHKTBと香港貿易発展局と共同で開催したプレス交流会で方針を示した。

 現在、香港でのエキシビションやインセンティブなどの利用実績は好調に推移している。例えば香港の展示会への来場者数は、2004年の段階で359万1028人であったのに対し、2006年には527万4738人に増加した。また2006年の日本からのインセンティブ旅行では、HKTBが実施する企業の団体旅行向けのキャンペーンの申し込み件数が05年比69%増の491件に増加したほか、渡航者数も、具体的な数値は公表していないものの、100%増であったという。これらの旅行需要に対する香港の優位性は、日本からの航空路線が週に140便と非常に充実していることや、ホテルの数も06年に126軒4万7128室であったものが、2011年には175軒61648室に達する予定であることが挙げられる。

 また、HKTB日本・韓国地区局長の加納國雄氏は、エキシビションやコンベンション目的での渡航者のイールドの高さや滞在日数の長さなどを挙げ、重要度をアピール。2006年の一般渡航者の平均消費額が4390香港ドル(約7万5000円)であるのに対し、このセグメントでは、平均して7600香港ドル(約11万4000円)から9300香港ドル(約14万円)を消費した。また滞在日数も、一般では2.2日程度であるのに対し、この層は4日から4.9日であった。

 これらの層へのHKTBの取り組みは、香港本部に専任部署を設置し、HKECIAや香港貿易発展局、その他の各種受入れ機関と密接に連携し、必要な情報を発信している。日本国内では、東京と大阪のオフィスで担当者が企業に対して参加を訴えているほか、インセンティブ利用に対してもインセンティブツアーガイドを作成し、需要の拡大を図っている、またインセンティブに対しては、人数によってカンフーショーや、中国獅子舞などを無料特典として提供する「香港バリュープラスキャンペーン」を実施。さらに07年に10周年や20周年など、創立年数が10の倍数になる企業を対象に「香港返還10周年記念キャンペーン」を展開している。