野外フェス

  • 2007年6月18日
 皆さんは「野外フェス」に行かれたことがあるでしょうか。野外フェスとは(蛇足ながら)「野外フェスティバル」の略で、文字通り「野外」で開かれる特に音楽のフェスティバル。これをお読みの方の中には野外フェスと聞いて「ウッドストック」や「ワイト島」、あるいは「モントルー」などを連想される音楽好きの方もいらっしゃるかも知れませんが、とりあえずは日本のお話を…。

 日本で現在定期的に開催されている野外フェスの数がいくつあるのかわかりませんが、「フジロック」や「サマーソニック」、「ロック・イン・ジャパン」などが有名ですね。残念ながら私はこのどれも参加したことがないのですが、一度だけ「朝霧ジャム」というフェスに行ったことがあります。

 「朝霧ジャム」は、富士山の西に広がる朝霧高原で10月に2日間、1万人をゆうに超える人数を集めて開催されるもの。私も2年前にその1人として、自然の中でライブに盛り上がりテントで野宿しながら友人と語らう、という非常に素晴らしい体験をすることができました。特にその時は雲一つないような快晴で、高原の爽やかな空気の中でお昼から飲むビールもまた格別でした。写真をご覧いただければ、爽やかな空気を少しは感じていただけるのではないでしょうか。

 ステージの脇にはフードエリアがあり、屋台でオムカレーや焼きそば、タコライスなど様々な料理を食べることができます。味が格別良いというわけではないと思うのですが、その場の雰囲気と気分の盛り上がりが最高のスパイスになります。特に10月ということもあり、昼間は写真のように半そででも暑いくらい、むしろ真っ黒に日焼けしてしまうほどの日差しなのですが、夜になるとダウンジャケットを着てようやく寝られるほど冷え込みますので、温かい豚汁は体中にしみ渡ります。

 たった1泊2日ですが、世間とは隔離された空間で濃密な時間を過ごせますので、帰京した時にはまるで夢の世界に行っていたような気分だったことを覚えています。前回お話したような無茶な旅はもう出来ないかもわかりませんが、このような野外フェスは大抵の場合、週末の開催です。(それなりに)気軽に行けて非日常を体験できる機会はそうないはずですので、私は是非また参加したいと思っています。「日常」でお疲れの皆さんも、ご検討なさってはいかがですか?

トラベルビジョン 松本 裕一