フィンランド政観、夏ガイドブック作成−「街歩き」をテーマにモデルコース

  • 2007年6月14日
 フィンランド政府観光局は6月13日、業界向けセミナーを開催、このほど出版したガイドブック「フィンランド夏物語」を活用し、夏のフィンランド観光について紹介した。この「フィンランド夏物語」は、「街歩き」のテーマに作成。街歩きはフィンランド観光局が重視する「街歩き・滞在型」の旅行客を意識したもの。このタイプの旅行者の特徴は、女性が多く、1人、あるいは友人と2人でシーズンに関係なく一年を通して訪問し、フィンランドの日常生活を体験するような旅行を好むという。フィンランドを訪れる日本人全体に占める割合は、まだ多くはないが増加傾向にあり、今後もさらに成長すると見込んでいる。

 ガイドブックには、デザインやフィンランドの日常生活に触れられるよう、ヘルシンキ、トゥルク、ナーンタリなど9つの街について日帰りのモデルコースを掲載。北カレリア地方やラップランドなど、1日では訪問できない場所は2泊から4泊のコースとしている。また、「白夜、ミッドナイトサン」、「世界遺産」、「森のハイキング」、「秋のオーロラ」の4つの観光素材も紹介している。

 またセミナーでは、一般消費者からの注目が高まっているフィンランド・デザインのプレゼンテーションも実施。観光局では、旅行会社が商品造成にあたって、ヒントとしてもらいたいという。このうち、旧紙幣に肖像が用いられたデザイナー、「アルヴァ・アアルト」や、ファブリックメーカー「マリメッコ」のデザイナーで、約500種類ものパターンをデザインした「マイヤ・イソラ」などを紹介、デザイン美術館やアラビア博物館、デザイン・フォーラム・フィンランド等の観光スポットについても案内した。フィンランド観光局マーケティング・マネージャーの駒木左恵子氏によると、フィンランドを含め、北欧デザインは曲線を用いたオーガニックなデザインが特徴で、日常で使用しても飽きないシンプルなもの。また「物を大切に使う習慣が根付いており、美術館などに行った後でアンティークショップに行くと、展示物と同じものにめぐり合えることがあるのも魅力」だという。

 なお、ガイドブックは書店で一般向けに販売するが、旅行会社で必要な場合は観光局で都度対応する。