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スカンジナビア政観、通年で平均した送客増加を、冬季の観光素材をアピール

  • 2007年6月7日
 スカンジナビア政府観光局(STB)は、「ウィンタープロモーション・セミナー2007」を開催し、冬の観光素材と今後のSTBのプロモーション活動の方針を発表、年間を通して平準化した渡航者増加を目指す。昨年の同地域の渡航客の割合を夏季と冬季に分けると、9月から4月の冬季は23%と低い。気候的な問題もあるが、旅行商品の種類として夏季は周遊が多いのに比べ冬季はモノ商品に偏っていることもあり、バラエティ豊かな商品造成を促していく。

 近年、STBでは冬の素材としてオーロラ、クリスマス・マーケット、フィヨルドを3本柱として訴求してきた。さらに今年は、船上からオーロラ観測ができるノルウェー沿岸急行船「フッティルーテン」を「世界でもっとも美しい船旅」として紹介。観光クルーズ船にあるカジノやキャバレーがないことから、同社のアジア地区マーケティングマネージャーのアンネ・ストロモイ氏は「自然を楽しむことに集中できる船」として、成熟した日本人にふさわしいと強調した。また、区間乗船や周遊を可能とする点や、宿泊やアクティビティ、移動がセットになったパッケージ商品など、利便性とサービスの質の高さをアピールした。

 STBマーケティング部長の宮本氏は「一般消費者へのピーアールがまだまだ足りない」として、消費者向けのプロモーション活動を強化し、旅行業界とのさらなる連携で需要の拡大を図る。今年、STBが実施した女性対象の調査では、ノルウェーはオーロラ、白夜などの自然、デンマークはアンデルセンやチボリ公園といったコペンハーゲンがイメージされている。この結果を受け、既存のイメージを捉えつつ、デスティネーションとしての魅力を伝えていく。例えば、FITに対してはデザインや食、現地での文化交流など、テーマを絞り提案。ターゲットを従来のシニアに、20代から30代女性、アクティブシニアを加え、プロダクト開発を進める。なお、6月末から旅行業界向けのウェブプロモーションを開始する予定だ。