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トップインタビュー:カタール航空日本支社長 ジャレッド・リー氏

日本路線をデイリー化、
充実した路線網とサービスでアプローチを強化



カタール航空(QR)が 3月25日の夏スケジュール開始にあわせ、関西/ドーハ間のフライトをデイリー化した。中東の経済情勢が活性化するなか、航空会社間の競争も激化。この環 境下において、着実に路線網の拡充、既存路線の運航頻度の向上に着実に取り組んでいる。本日、東京で開催するデイリーフライト運航記念レセプションを前に、QRの日本支社長・ジャレッ ド・リー氏に現状などを聞いた。


現在のカタール航空の現状は

ジャレッド・リー氏(以下、リー):QRは2005年4月に週4便で就航。2006年6月には週5便に、11月には週6便、そしてこのほどデイリー運航と拡大した。需要は非常に堅調で順調に便数を伸ばすことが出来ている。

搭乗者のうち、関東圏が約4割、関西圏が約6割。旅客はレジャーとビジネスで約8割と2割を推移している。レジャー、ビジネスともにドーハを活用した乗継需要も重視しており、ヨーロッパ、アフリカ、中東と多くの目的地へネットワークを拡大している。

乗り継ぎは現在でも、ロンドン、パリ、アテネなどのヨーロッパが人気あるほか、アフリカではモロッコ、チュニジアなどの北アフリカ、ナ イジェリア、タンザニアなどへの利用が多い。中東はドバイのほか、サウジアラビア、イラン、イエメン、ヨルダンなど、需要は多くは無いが着実に確保してい るところだ。


日本以外にも、ネットワークを拡充する動きが目立つ

リー:今年は既に新たに7都市への就航が決まっている。中東では建設ラッシュが続き、デスティネーション開発が活発だ。これに伴い、日本とのビジネス関係がいっそう盛んになっていると感じる。特に、UAE、ドバイはこうした傾向が強いだろう。

ビジネス関係が強くなると、レジャー需要も旺盛になってくる。今年は北海道から九州まで、旅行会社を対象としたセミナーを開催する。地 方市場は需要が多いわけではないが、決して見逃せない確実な需要があるマーケットだ。各地に足を伸ばし、そこで関係を築き、着実に需要をとっていく丁寧な 対応をしていきたい。

レジャーでは日本各地からの集客に加え、ビヨンドも重視してプロモーションをしていく。既にギリシア政府観光局と 共同でセミナーを開催しており、観光局組織とは互いにサポートをしながら進めていく。カタール以外の国で日本からの乗継需要が強いのは、ケニア、チュニジ ア、モロッコあたりだ。ビジネス、レジャーともにある程度の需要がある。こうした現状を踏まえ、各国の観光局とは積極的にビジネスパートナーとして協力を していく。


デイリー運航になると、ビジネス需要を獲得しやすくなる

リー:デイリー運航になり、スケジュールが頻繁に変わる 出張者が利用しやすい運航頻度となる。現在、法人営業の担当者として2名を配置している。2005年の就航時から法人営業をしているが、2006年に1名 を増員して、注力しているところだ。法人需要は重要なセグメントの一つとして、インハウスの旅行会社などを通じて対応をしていく考えだ。

ファーストクラス、ビジネスクラスは定評があり、このサービスを実感してもらいたい。そのため、GDS・CRS会社と協力して旅行会社を対象に、この2ク ラスを予約・発券したPNRを対象にしたキャンペーンを実施した。また、ビジネスクラスの正規運賃での購入者を対象にアップグレードキャンペーンを展開 し、ファーストクラスのサービスを体験してもらう。

また、日本国内では全日空(NH)とのコードシェアもある。羽田でのチェックインサービスの拡充も図ったが、これ以外に、札幌、福岡からもコードシェア便を運航している。(写真右が羽田空港でのチェックインサービス)


最近はシニアマーケットの需要も大きい

リー:ビジネスクラスをレジャー旅行で利用する需要は見逃せない。カタール航空はこれまで、各種の賞を得てきた。これが知られるようになれば、さらに利用してみたいと思う顧客が増えてくるだろう。

レジャーでは特に、シニア層が歴史や文化への興味関心が高いと聞いている。カタール航空が結ぶエリアではエジプト、ヨルダン、イランなど、世界遺産をはじめ、歴史、文化、そして人類の過去に思いをはせる素材を持つデスティネーションが多い。

ありがとうございました


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