観光活性化フォーラム
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現地情報 メルコスール−ウルグアイ

  • 2007年4月23日
欧州と南米が交錯する文化を楽しむ

アクセスはフェリーで

アルゼンチンの首都ブエノスアイレスから、ウルグアイには高速船に乗って約1時間。首都のモンテビデオと、世界遺産の街であるコロニアの2つの港を選ぶことができる。どちらも石畳の街並みが美しいヨーロッパ風の街だ。

ラプラタ川がもたらす肥沃な大地は花と緑にあふれ、リゾート地のような一面を見せる。住宅街に足を伸ばせば、良く手入れをされた庭や色とりどりの花で彩られた窓辺がヨーロッパの香りを漂わせ、ここが南米であることを忘れさせるほど。

ブエノスアイレスから、アクセスがこれほど良いにもかかわらず、この国を訪れる日本人は年間約3000人弱。まだ知られていない国への訪問を、新しい旅の提案としておすすめしたい。


モンテビデオとコロニアで遊ぶ

モンテビデオは大西洋とラプラタ川が合流する川岸に位置する。湿度は低く、さわやかな風を感じることができる居心地のよい土地だ。ここでは旧市街の町歩きを提案したい。石畳の街並みとコロニアル風の建物に植民地時代の面影を感じ、活気にあふれるサランディ遊歩道でショッピング。カフェで休憩をしながら歩いても、半日あれば充分に見て回ることができる手ごろな規模だ。

一方、コロニアは、ウルグアイが独立を果たすまでの17〜18世紀頃、南米大陸の要所としてスペイン人とポルトガル人が奪い合いを繰り返した港町。このため、2つの表情が街に現れ、街全体が世界遺産に指定されている。町の中心・マヨール広場の周りには7つの美術館がある。ポルトガルタイルの美術館やスペインの当時の美術品を展示するものなどがあり、共通券(10ペソ)で有意義に時間を過ごしたい。

















味わい豊かなウルグアイのワイン
ウルグアイ産のワインをご存知だろうか。大西洋とラプラタ川からもたらされる適度な湿度と、年間通して温暖な気候がブドウの育成によく合ったといわれている。かつて南米に移民したヨーロピアンが、それぞれの国の丁寧な製法を持ち込み、時を経て質の高いワインの産地となった。モンテビデオから北に伸びる国道5号線付近は、約20軒ほどのワイナリーがありワインベルトと呼ばれている。
ウルグアイワインの特徴は、メルローやカベルネだけでなくマルベックやタナという品種のブドウが使われていること。特に、ヨーロッパで育成させるのが難しいタナは、南米特産ともいえる夢のブドウといわれていた。タナ種のワインは熟成させる時間が長く、オリがある場合が多いので、デキャンタージュをするのが一般的だという。その味わいは深くまろやかで、香りも力強い。ウルグアイ産の肉やチーズとあわせて楽しみたい。