観光活性化フォーラム
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現地情報 メルコスール−ブラジル

  • 2007年4月23日
川&湖と色彩豊かな自然に出会う

青く輝く地底湖とインコ鑑賞

パラグアイと国境を接する、マット・グロッソ・ド・スウ州のボニートは、イグアスの滝やアマゾン、パンタナールと並び称される自然の宝庫。日本ではあまり知られていないが、ブラジルでは一度は遊びに行ってみたい場所のひとつに挙げられる人気デスティネーションだ。

ボニートでの観光は、川でのスノーケリングやトレッキングなどアウトドア・アクティビティが中心。多くが付近の牧場主による経営で、牧場でのランチ付のツアーでは、フェジョアーダ(豆と肉の煮込み)や牛の骨付き肉のグリルなど、家庭的な料理が供される。

日本人にお勧めなのが、サン・ミゲルの鍾乳洞や青い地底湖鑑賞。鍾乳洞には不思議な形の鍾乳石が並ぶ。そして数ある石灰石の鍾乳洞の奥底に、静かな地底湖が現れる。これに光がさすと、見事なコバルトブルーに輝き美しい。12月中旬から1月中旬までの朝の1時間だけ見られるというが、その他の時期でも真っ暗でなければきれいに見える。手すりのない急勾配を登り降りするので、歩行に問題がない人でないと参加は難しいだろう。

体力が不安な人には、野生のコンゴウインコ鑑賞を勧めたい。これなら、道は平坦で歩く距離も長くはない。2ヶ所に設置された展望台からは、コンゴウインコのほかにもさまざまな鳥が見られる。
















緑の豊かなボニート

約30種あるというアクティビティの中で、ブラジル人に人気なのはフォルモソ川の川下り。頭上にはサルや珍しい鳥類が、川面には魚影も見られる。安全な場所では時間を取り、ボートから降りて泳いで遊ぶこともできる。

体力に自信のある人にはプラタ川のスノーケリングを勧めたい。ジャングルでの30分ほどのトレッキングと、川では全長6キロメートルの流れを水流にまかせて進む、自然味たっぷりのアクティビティだ。金色に輝く巨大魚ドラド、現地の食卓によく登るピンタードなど、澄んだ水の中では魚が悠々と泳ぐ姿が見られ、時にはワニや蛇にも遭遇する(襲ってはこない)。ただし、賞味4時間弱の行程を終えるまで、トイレがない。川の水は案外冷たいので、入る前は水分をあまりとらないように注意が必要だ。

なお、ボニートでは観光と環境保護の推進を目指し、どのツアーも現地の公認ガイドを雇うことが義務付けられているが、現在は日本語を話すガイドはいない。ボニートへのアクセスはサンパウロからカンポ・グランジまで空路で約3時間、さらに車で4時間。ボニートには小さな空港があり、ブラジルの大手旅行会社が大人数のパッケージツアーを作る場合、TAM航空のチャーター便を利用することもあるという。