ギリシャ政観、「五感」を主題に認知度向上を目指す−料理フェアを足掛りに

  • 2007年4月20日
 ギリシャ政府観光局は今後、食事や音楽、文化体験など「五感」をテーマにギリシャの認知度を向上させていく。ギリシャ政観は19日、ギリシャ人シェフ、コンスタンティノス・ヴァサロス氏と、「ギリシャ食の大使」でオテル・ドゥ・ミクニの三國清三氏を招き、ギリシャ料理のデモンストレーションを行い、5月から来年8月31日までの期間に展開するギリシャ料理フェア「ケラズマ」の狙いを説明し、今後の活動方針を示した。

 観光局によると、2006年にギリシャを訪問した観光客数は1600万人だが、日本人観光客は8万人程度とシェアは低い。この理由について観光局ではディスティネーションとしての認知度が不足していると考えており、ギリシャの基本的な情報を広く浸透させるため、昨年からメディアへの露出を積極的に行っているという。また、旅行会社と具体的な商品造成に向けた意見交換を進めているところだ。観光素材としては、遺跡やエーゲ海など既に確立されたイメージ以外が重要となると見ており、食事や音楽、文化体験など、「五感」に訴える側面をアピールしていく。

 今回の料理フェアはその方針に沿った施策の一つで、特にオリーブやワイン、サフランなどの食材のアピールを行う。デモンストレーションも、昨年が一般の参加者に向けたものであったが、今年はフェアの参加ホテル、レストランのシェフらを対象とし、全国 30ヶ所のフェア開催ホテル、レストランからの情報発信に期待を寄せている。

 三國氏によると、4000年の歴史を持つギリシャの料理はイタリア、フランス、スペインなどの欧州各地の料理の基礎になっており、その原形を色濃く残しているという。また、堪能するポイントとして、「先端を目指した」ギリシャ料理ではなく、むしろ「現在もなお昔の姿を残す」料理を見てほしいと話している。