グアム、訪問者数100万人の達成目標−各社と協同で質向上も同時に実現を

  • 2007年4月19日
 グアム政府観光局(GVB)はデスティネーションの質の向上と共に、日本人訪問者数の目標を100万人として、達成に向けた活発なプロモーションを展開していく。GVBは18日、昨年に続き日本グアムホテル協会(JGHA)とともにゴールデンウィークの間際需要、夏季需要の獲得をめざす販売促進セミナーを開催し、参加した旅行会社スタッフなど約70名に対して現状の分析と今後の活動方針を示した。

 現在の傾向として、4泊以上の中長期滞在が47%まで上昇、50歳以上が渡航者の17%を占めるほか、未就学児を持つ家族層の利用が顕著であるとGVBは強調。集まったホテルからの報告でも、商品展開や各種のリノベーションは中長期の滞在、団塊世代などのニーズに応えるものという。GVBは、各ホテルが進めるリノベーションなど、質を高める試みをバックアップしていくほか、昨年から継続しジェーシービーとのコラボレーション・キャンペーンを展開する。観光局が単体で旗を振るのではなく、観光業の関係会社と協同で取り組んでいく。100万人達成に向けて、グアム/日本観光交流40周年を記念するキャンペーンの実施をはじめ、団塊世代に向けたプロモーションなどを行う。

 グアム・日本観光交流40周年行事では、1967年から1977年にグアムで挙式、またはハネムーンを過ごしたカップルを探す企画に600組を超す応募が寄せられているという。また、応募者の中から選ばれた40名が参列する1組限定の招待挙式についても、多数の応募が集まり、反応は上々だという。


▽サーチャージ、日本社会の変化が懸念材料−「グアム」のメリットをアピールへ

 日本からグアムへの訪問者数は1月、2月と順調に推移、3月は減少を一桁台に抑えたものの、4月、5月、6月は昨年と同様に芳しくないという。昨年は、弱含みな予約動向の対策として旅行会社が価格面での競争力をつけることを課題としたが、想定通りには実現しなかったという。このため、今年は4月1日からハファデイ・キャンペーンを実施して、これを起爆剤として取り込みを図る。

 光森氏によると、キャンペーン以外の施策も検討中だが、大学で観光調査を手がける専門家の意見などによると、サーチャージ、消費者で格差社会が広がりから日本人独特の心理的抑制が働いていることが原因であると光森氏はいう。サーチャージ額の高止まりによる沖縄への需要の流出、あるいはサーチャージ額が低額な近場のデスティネーションに需要がシフトしているという懸念もある。今後は改めて、グアムが日本から距離的に近いデスティネーションで、時差が1時間であること、全国9都市からの直行便が就航するアクセスの良さ、ユニークな歴史と文化、豊富なアクティビティとショッピングの充実、治安の良さなどをアピールしていく。