観光活性化フォーラム
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関空利用の海外ビジネス出張は64.0%−アジア・中国方面は利用が高く

  • 2007年4月16日
 関西経済連合会、大阪商工会議所、関西国際空港は共同でビジネス海外出張に関する調査を実施、これによると関空発の利用は64.0%、成田発は28.5%、その他7.5%という結果になった。調査は関経連会員企業、商工会議員会社の計598社を対象に実施、236社から回収、2005年度の海外出張が対象となっている。

 目的地別では、中国が68.4%、アジアが65.2%、オセアニアが63.6%、欧州・中近東・アフリカが58.2%、アメリカが51.4%とそれぞれ関空発が過半数を上回った。特に、便数の多い路線については関空発の利用者が多い傾向が現れており、渡航人数が多い上海については1万7692名のうち71.5%の1万2658名が利用。その一方、アメリカ方面ではロサンゼルスは3911名のうち64.7%の2529名が関空発であるが、ニューヨーク・東海岸は1339名のうち34.7%の464名と対象的な結果を示している。また、関空会社ではアメリカ線については調査対象とした2005年度以降に減便が相次いでいることから、現在の動向としてはアメリカを目的地とするビジネス旅行者については成田へ流れているとの見方も示している。

 関空発海外空港を経由し、目的地という利用促進策についても調査。これによると、「関空発・海外空港乗り継ぎの利便性のPR強化」を求めるのが61社、「海外空港で日本語スタッフの配置など乗り継ぎ不安の軽減」が57社と拮抗。次いで、「目的地到着時間が出張スケジュール上で好都合」が44社となった。PRすべき点は、特に「成田経由と比べて早く到着できる」や、「コストセーブにつながる」という回答が多く集まった。


▽出張手配の方法は

 出張の手配は出張者本人、またはアシスタントが個別に手配が多くを占め148社中108社の73.0%となり、部署・支店・会社単位が一括して手配は19.6%に留まった。手配方法は特定の旅行会社に依頼が58.8%、不特定の旅行会社に依頼するのは23.6%、インターネットで手配は3.4%に留まった。このうち特定の旅行会社に依頼する場合、インハウスに依頼するのは34.5%で、一般の旅行会社に依頼しているのは64.4%となっている。

 また、コーポレート契約は回答した148社のうち、32社が「関心ある」と回答、52社は「関心ない」、「わからない・無回答」が64社。関心のある理由は「コストセーブとなる運賃の提供」が28社にのぼり、次いで「航空会社からの付帯サービスが充実」が10社、「フライトの予約や変更が便利」が7社となった。