南アフリカ観光局・ブラウワー日本代表、「乗り継ぎ便の定着はかる」

  • 2007年4月6日
 南アフリカ観光局日本地区代表に就任したブラッドリー・ブラウワー氏は弊紙とのインタビューに応じ、航空施策、南アフリカの多様性の認知度向上、安全面での情報提供、2010年サッカーワールドカップに向けた施策を重視し、日本市場の拡大に取り組む考えを示した。特に、日本着任直後だけに、旅行業界の各方面と幅広く意見交換することを重視、昨年、南アフリカに招聘した日本旅行業協会(JATA)とも既に懇談するなど、旅行業界との協力関係を定着させたいとしている。

 ブラウワー氏は重要な施策にあげたもののうち、直行便就航については「大きなチャレンジ」として前向きに取り組む考え。ただし、先ごろ、全日空(NH)と南アフリカ航空(SA)がコードシェア提携。さらに、マレーシア航空(MH)とSAもコードシェア提携しており、「多くの方法で南アフリカにいけることが重要」と語り、乗り継ぎ便での選択肢が広がっていることについて非常に良い環境にあるという考えを示した。ブラウワー氏は航空業界への造詣も深く、「乗り継ぎをすることで、長いフライトに際して中間地点で休憩を入れることでロングフライト血栓症などにも備えられる」とも語り、幅広く旅行業界に乗り継ぎ便の有用性を呼びかけていく考え。

 南アフリカの多様性では、ケープタウン、クルーガーなど定番のデスティネーションだが、「そのほかにも多くの魅力的な土地がある」ことから、メディアでの露出をはじめ、あらゆる機会を捉えて、定番のデスティネーションとそれ以外の魅力を伝えていくという。安全面についても、「観光客が訪れる場所は基本的に安全」と語るものの、「人々に訪れていただくことで観光収入につながる。これが職を生み貧困が解消され、犯罪も減っていく」という循環を説明。これまで、南アフリカを訪れたことが無い旅行会社担当者が販売していることに感謝の意を示した。


 また、新たな方向性としては、「ビジネス旅行に力を入れていく」と語っており、会議等のビジネスイベントの施設としてはレベルが高いと自認。特に日本からの誘致では、旅行会社との協力をはじめ、各企業を訪れ、「10人から15人ぐらいの規模からはじめていく」と意欲的だ。

 なお、南アフリカ観光局では6月に東京、大阪でセミナーを開催し、これまで旅行業界への情報提供を継続する。このセミナーへの「南アフリカからの参加社は昨年のJATAの訪問で日本市場に興味を示すところが増え」、日本マーケットでの拡大につなげていく考え。