タイ観光相、「質」について言及−TGにプーケット、チェンマイ復便要請へ

  • 2007年4月4日
 タイ国観光・スポーツ大臣のスウィット・ヨートマニー氏が、タイ国首相のFTA締結での来日に伴い今後の日本/タイ間の観光交流拡大に期待を示した。タイは今年から「アメージング・タイランド」キャンペーンを全世界で展開するが、この中で「質の重視」を打ち出している。ヨートマニー氏は「質(原文:quality travel)」について、2つを考えていると言及、ひとつは国の文化やライフスタイルを敬う旅行者、もうひとつは環境を大切にし、持続可能な観光を目指すものとした。このうち、日本人は特に前者に当たると言明し、「引き続き多くの旅行者に訪れていただきたい」と語った。

 また、2日のレセプションで首相が若年層の交流を活発にと言明したことにも触れ、「政府の方針として、若者層の交流は重要だと考えている」と語り、「スポーツを切り口に増やしていけるのではないか」と提案。今年8月にバンコクでユニバシアードを開催するほか、マレーシアともスポーツでの交流が進んでおり、日本の高校の誘致、あるいはタイの高校が日本を訪れるなど、相互交流の活性化に期待を示した。


▽帰国後、TGに復便を働きかけ

 また、タイ国際航空(TG)がこの夏スケジュールから、プーケット、チェンマイなど日本人が訪れていたデスティネーションへの供給を減らしており、訪問が難しくなっている。ヨートマニー氏は「TGは南アフリカへの就航など、多くの新規路線を展開しており、機材が無いと聞いている」と現在の対応に一定の理解を示したものの、「帰国し、TGと交渉をしたい」とも言及し、早期に日本発路線でのプーケット、チェンマイ行きの復便を働きかける考えを示した。特に、アメージング・タイランドのプロモーションではタイの「感動を与える様々なデスティネーション、観光資源をアピールしていきたい」(TAT総裁・ポーンシリ・マノハーン氏)との考えがあり、バンコク、およびバンコク以遠のタイ国内へと誘致していきたい考えだ。

<来日したヨートマニータイ国観光・スポーツ大臣(中央)、マノハーンTAT総裁(中央左)>