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アジア・ゲートウェイ構想の中間報告−アジア・オープンスカイを盛り込む

  • 2007年3月23日
 安倍晋三首相が議長を務めるアジア・ゲートウェイ戦略会議はこのほど、重点10項目からなる中間報告を取りまとめた。航空政策ではアジア・オープンスカイ構想を打ち出したほか、人材ネットワークのハブを目指した留学生政策の再構築、日本の魅力を海外に発信するなど日本文化産業戦略の策定と日本への誘客といった項目を盛り込んだ。

 このうち、アジア・オープンスカイについては、アジアで日本抜きの航空市場の自由化が進んだ際に航空網で「大きな遅れをとる」という問題意識を元にしており、地方空港の国際線の拡充、ローコストキャリアの参入による運賃の低下、サービスの多様化を期待しているもの。また、羽田空港の国際化と早期の24時間化、羽田・成田の一体的な運用、関西国際空港や中部国際空港など大都市圏の国際空港についても一段とネットワークの拡充を促す内容となっている。

 オープンスカイに関する議論は、関西空港では8月に本格的な24時間空港化、また25日にはLCCとされるジェットスターの就航など、時機を得たものも含まれている。特に、LCCの参入については以前からも議論されているが、現実的には関空への就航以外に、欧州をモデルとすると主要都市の第2空港を利用している現実や、成田、羽田の枠の空き状況を踏まえると、現実的には地方空港などへの就航が考えられる。国交省の幹部からは、「可能性とすれば、福岡や広島」などという見方もある。ただし、あくまで可能性であり、今後、空港・航空施策として議論を深める必要もある。戦略会議としては中間報告をたたき台として、5月をめどに最終答申を取りまとめる。