香港、大型MICE受入れで30%から40%の企業・団体の訪問増を予想

  • 2007年3月1日
[香港発] 香港政府観光局日本・韓国地区局長の加納國雄氏は5000名規模の企業グループの誘致に関して、「香港では10年前から『バリュープラス』を展開してきており、キャンペーンの定着やMICE誘致には時間がかかる」とした上で、今回のシャルレ誘致ではバリュープラスで設定しているあらゆるサポートで歓迎していることをアピールし、今後もMICE誘致に力を注ぐ考えを示した。

 日本から香港へのMICE訪問者数は中国本土に次ぐ第2位で、2005年は8万5652人となっており、香港全体では約72万5000人を超える。2006年の4月から12月のMICE向けキャンペーン「バリュープラス」は05年比69%増の491件にのぼる。ただし、MICEでの誘致合戦は企業景気の回復から激しさを増しており、HKTBとしては「最大のコンペティターは日本」としているが、コンベンション施設などの「ハコモノ」だけでなく、海外に出かけた感覚、ホテル、地理的利便性に加え、「バリュープラス」で提供する特典アトラクションを常に刷新するなど、総合力、質の面での競争を進めていく考えを示した。

 MICE需要の今年の推移については、シャルレの5000名規模に続き、3月末には1000名規模の訪問も予定されており、引き続き大型グループが香港を訪れる予定。日本経済が引き続き上向きであることを条件に、企業側が士気やロイヤリティの向上を望む志向にあることから、前年から30%から40%程度の増加を見込んでいる。


参考記事:
日本旅行の決め手は「同じ目線に立った提案」−シャルレ三屋社長
日本旅行、全社体制で5000名規模の旅行を運営

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