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イタリア、ナポリはクリスマスツアーのメッカ、伝統のプレセピオを目当てに

  • 2006年12月23日
 11月から12月の人気のツアーといえば、ヨーロッパでのクリスマスマーケット巡り。日本ではドイツやフランスなどが有名だが、イタリアでももちろんクリスマス準備用の店が賑わう。特にナポリには多くの人が訪れ、イタリア各地からクリスマス用のツアーが組まれるほど。その目当ては、伝統のクリスマス人形「プレセピオ」だ。

 プレセピオはキリスト降誕の場面を再現した人形飾りのこと。カトリックの家庭では、降誕したキリストとマリアを3賢人、天使などが囲む様子をジオラマ風に飾るプレセピオで、クリスマスを祝う。ナポリは伝統的にこの人形を作る職人が多く「プレセピオを買うならナポリ」というイメージがあるのだという。特に、職人の店が軒を連ねる「サン・グレゴリオ・アルメーノ通り」はこの時期、プレセピオを求める人であふれる。

 この通りでは1年中プレセピオを販売しているが、最も混み合うのは11月末から聖マリアの日(12月8日)まで。この日にプレセピオを飾るのだが、赤ちゃんのキリストは12月25日の朝に置くのが正しい飾り方だ。家庭に子供がいる場合は子供が、そうでない場合は1番の年長者がキリストを飾るのが縁起が良いのだとか。プレセピオは公現祭の日(翌年1月6日)まで飾られ、この日に子供たちにクリスマスのプレゼントを渡すという。

 プレセピオは、お土産用のセットになっているものから1体ずつ別売りの本格的なものまであり、1体10〜15ユーロほど。素材もプラスチックや陶器のものなどさまざまで、精巧なつくりの人形は40ユーロ以上の高価なものもある。今後、新しいクリスマスツアーの素材としてはもちろん、女性向けに人形そのものにスポットを当てるツアーも考えられるのではないだろうか。