スペイン、日本人訪問者数が前年比20%増の見込み、地方への誘致促進へ

  • 2006年12月15日
 スペイン政府観光局日本・韓国・台湾地区局長のイグナシオ・ドゥカセ氏は、13日に東京で開かれた旅行業界向け懇親会の挨拶に立ち、「2006年の日本人訪問者数は前年比20%増、宿泊数は10%増となり大成功であった」と語り、9.11やテロの影響から回復したとの認識を示した。回復の理由の一つとしてスペイン政府観光局では、マドリッド市が中心となり展開した日本人誘致策「プラン・ハポン」により、セキュリティ面が強化され安全のイメージが浸透したと捉える。2007年に関してドゥカセ氏は、「スペイン政府首相が来日を予定している。これは日本とスペインの友好の証であり、日本を重要なマーケットとする表れである」と来年の大イベントを紹介。日本向け予算に関しても年々上昇していること、さらに来年は06年比で増加することが決定していることを例に、日本向けプロモーションを強化していることを強調した。

 スペインを訪れる日本人旅行者はマドリッド、バルセロナ、アンダルシアが主流だが、北スペインの巡礼の旅など、人気が上昇しているという。今後はリピーター対策、および誘致促進策として、主流都市に加えて地方、芸術面などスペインの多様な魅力を訴求、日本人の誘致拡大を進める考えだ。この一環でスペイン政府観光局はこのほど、観光プロモーション向けのDVDを作成。DVDでは観光都市をはじめ、フィエスタや芸術、ユネスコ世界遺産、近代美術、ビーチ、自然、スポーツ、料理、ショッピング、ナイトライフやフランメンコ、およびホテルやパラドールなどのスペインの多様性を紹介している。