カナダ、オーロラ研究の世界的権威の上出教授招きオーロラ勉強会を開催

  • 2006年12月2日
 カナダ観光局(CTC)とノースウエスト準州観光局はこのほど、東京で旅行業界向けに「カナダ・オーロラ勉強会」を開催、約150名が参加して熱心にオーロラに関する講座に耳を傾けた。当日はオーロラ研究の世界的権威、名古屋大学の上出洋介教授が登壇し、オーロラに関する素朴な疑問を丁寧に解説した。

 上出教授は講演の中で、オーロラが見える予兆に関して紹介。カナダにおいてオーロラは北の空から現れ、厳密には地理上の北から東側30度付近に白色の雲のようなオーロラが現れた場合、その後には天を舞う大きなオーロラが現れ易いという予兆のポイントを説明した。また、オーロラは太陽から放出される電気を帯びた粒子(プラズマ)の流れが極地の大気圏に突入し、上空に光のベールとなって現れるが、これに対して上出教授は、「地球では今、空気中の大半を占める窒素や酸素原子とプラズマがぶつかることでグリーンを主としたオーロラを見ることができる」と語り、隣国で実施している核実験などが増えた場合、空気中に含まれる原子のバランスが変わりオーロラの見え方も変わることから、「今後も緑色のオーロラを地球上で見ることができるように願う」想いを伝えた。なお、CTCは講座終了後、参加者にオーロラアドバイザーの認定カードを提供した。同勉強会は今月に大阪、来年1月に福岡においても開催する。