モナコ政観、各業界のトップ企業がインセンティブ・ツアー実施を評価

  • 2006年10月26日
 モナコ政府観光会議局はこのほど、最新情報を提供するセミナーとワークショップを開催した。同局局長の大隈和子氏は、「昨年に引き続き、インセンティブをはじめとしたグループツアーの数値が好調」と評価。社員のモチベーションを上げることを目的とする「報奨旅行に理想的な目的地」としてゴージャスなイメージを保つことが今後の活動でも重要という。

 カジノやスパ、アクティビティなどの施設利用が多くなるインセンティブツアーは、産業活性化の重要なポイント。2006年は、薬品、医療、百貨店、ネットワークビジネスなど、それぞれの業界トップと言われる企業がモナコへのインセンティブツアーを実施。最近の傾向として、環境に配慮した観光素材を視察する観光関連、行政団体が増えている。総客室数2630室のうち4つ星以上の客室が2174室と、こうした団体に対応する高級な施設が充実していることもアピールポイントだ。なお、140軒以上のレストラン、カジノやオペラ、スパ、グループに対し、貸切可能なショッピング店など様々なアレンジが可能であることも訴えた。

 また、現地ホテルとして参加したソシエデ・デ・バン・ドゥ・メール日本代表の惟任純氏は、同社が持つ5つのホテルと娯楽施設の特徴、および団体の受け入れ体制を説明。特に、昨年10月にオープンしたモンテカルロ・ベイ・ホテル&リゾートについて、「全334室のうち75%がシービューであり、家族旅行など誰でも楽しめるホテル」としてアピール。フェアモント・モンテカルロの伊藤孔志氏は、総工費4200万ユーロをかけた「大規模なリノベーションは、順調であり、お客様への配慮も万全」として旧ローズ・ホテルからの移行が順調であるという。

 2007年はモナコ公妃グレース・ケリーの没後25年。世界中の人々に愛された彼女を偲び、日本全国の百貨店において今年12月からモナコ本国に先駆けたグレース・ケリー展が展開される。展示では、彼女が愛用したドレスや元祖「ケリーバック」が展示される予定で、同局は団塊の世代を中心に、さらに需要が掘り起せるとして期待。なお、本国モナコのグレース・ケリー展は、2007年7月17日から9月9日までモナコのグリマルディ・フォーラムで実施予定だ。