グアム、JALの就航35周年記念式典開催、JL新町会長「出来る限り維持」

  • 2006年10月5日
<グアム発 特派:山田紀子> グアム政府観光局(GVB)は10月4日、JALグループの日本/グアム線が10月1日で就航35周年を迎えたことを記念し、これまでの功績を讃えるレセプション「感謝の夕べ」をグアム準州知事官邸で開催した。レセプションには日本から招いた日本航空会長の新町敏行氏をはじめ、JALグループのデリゲーションのほか、フェリックス・P・カマチョ・グアム準州知事、デイビッド・B・タイディンコGVB理事長、アントニオ・R・ウンピンコ観光大臣、グアム国際空港のフランク・F・ブラス理事長など、現地の重職者、および観光関係者など約100名が参加。チャモロ・ダンスの披露や、30年以上もJALで勤める現地スタッフへの表彰など、華やかに行われた。

 レセプションに先立ち開催した記者会見で、新町会長に対してカマチョ知事やタイディンコGVB理事長、グアム空港のブラス理事長らが長年の運航に対する謝辞を述べた。カマチョ知事は「グアムを代表して感謝を述べたい。JALは大切なパートナーで、長期間の運航により、グアムへの投資や支援を継続してくれたことに敬意を表す」と述べると、新町会長は「グアムに貢献できたことに喜びを感じる」と応じた。ただし、このところ原油高によるレジャー路線再編について「サイパン線撤退などの見直しでしばらくは迷惑をかける。しかし、それによって体力を取り戻し、復便を含め復元していくためのもの」と、理解を求めた。ただし、「グアム線の歴史、重要性は十分認識している。できる限り維持していくのがJALの立場」と、グアム線を重視する姿勢も示した。

 さらに新町氏は路線の維持・拡大には「需要開発」と「採算ベースの向上」が必要だと述べ、今よりもさらに魅力的なデスティネーションとしていくことや、アクティブ・シニアを中心とした単価の高い需要の開発を提案。GVBや現地のエージェントと共に、開発を目指すことにも意欲を示した。

 日本/グアム間の観光の歴史は来年で40周年を迎える。1967年5月1日にパンアメリカン航空が日本人観光客109名の乗客を輸送したのがはじまり。また、今年はGVB日本支局開設30周年でもある。GVBでは特に来年の40周年をきっかけに誘客を一段と強めたい考えで、グアムの文化や歴史を打ち出しながら、プロモーションを進めて行く。

▽2006/2007年は着陸料が0円に

 会見の中でグアム国際空港のブラス理事長は、JALの35周年にあたる今年度の着陸料を無料にすることを発表した。会計年度の2006年10月から2007年9月までの措置で、JLに限らず全ての航空会社が対象としている。