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冬柴国交相、2010年の1000万人に向け、「制度上の障害を取り除く」

  • 2006年9月28日
 26日に安倍内閣が発足、国土交通大臣・観光立国担当に公明党の冬柴鉄三氏が就任した。27日に専門紙との会見で安全・安心な国土をどう作るか、行政改革の推進、建築物の安全体制、観光の4点を重要な課題としてあげた。

 このうち、観光については「安倍総理から観光立国担当を言い渡された」とし、「2010年の訪日外国人数1000万人を何としても達成したい」と表明し、新内閣も引き続き観光に力を入れる考えを表明。特に「隣国の中国沿海部の発展は目覚しい。ただし、日本から中国へは300万人超だが、中国から日本へのレジャー客は69万人。これを日中が同じレベルとなれば、(1000万人に)達成できる」と語り、中国の重要性についての見解を示した。こうした訪問者増に向けては、自身が聞いた話として、「(中国の方は)日本は行きたい国というが、(現在)障害は何かを見極めることが重要」とし、理想として「台湾から日本への訪問者は127万人、日本から台湾へは112万人と台湾の方が多くなっている」とこうした事例を引き合いに、実現が可能であるという考えを強調した。
 冬柴大臣は公明党幹事長時代にもたびたび中国を訪問、日本と中国の交流に関しても見識が深い。こうした経験から今後の日中間の観光交流でのポイントとして「若い人がリピーターになってもらうことが重要。青少年交流を進めること、催し物を契機として日本の良さを知っていただくこと」を上げ、「制度上の障害は取り除いて行く」と意気込みを語る。

 ただ、こうした目標の実現にあたり、「PRをすること、受け入れ態勢の整備、地方の特色を活かすこと」が必要であることを指摘し、「(国土交通大臣として)その後押しをする」と語った。


 また、運輸分野では安全性を重要な政策課題だが、「陸海空で毎日、国民の安全を担保することは必須の条件」と相次ぐ事故について真摯に取り組む姿勢を示した。対応策としては、機械でヒューマンエラーを防ぐ技術的な対応と同時に、「企業のトップから現場まで安全についての考え方が重要」とし、国交省としても監査、管理、監督体制を強化する考えを示した。