伊・カンパニア州、観光を州の主要経済資源へ、文化の魅力を訴求

  • 2006年9月26日
 イタリア政府観光局は21日、カンパニア州観光セミナー「カンパニアの夕べ」を開催、カンパニア州観光局代表およびカンパニア州観光・文化財表議長を務めるマルコ・ディ・レッロ氏は、「観光を州の主要経済資源とすることが最重要課題。日本人による観光需要は経済成長にとって重要。宿泊施設の充実やインフラの改善を行い、観光資源を活用したい」と述べた。また「文化を切り口に親近感を与え日本人訪問者数の増加を狙う」とし、4月に東京、仙台で「ポンペイの輝き」展を開催したが、11月には大阪でも開催を予定。これに合わせ、アメリカ村では大型スクリーンを設置するほか、カタログの配布や大型ポスターによる宣伝活動を繰り広げる。

 カンパニア州は2009年、EUとカンパニア州観光局が共同で1億ユーロを出資し、ローマ帝国時代の地下遺跡跡地、およびその上部にあるスペイン帝国時代の遺跡を修復、改装してホテル2軒、レストラン、会議場、考古学センターなどからなる観光村をオープンするという大規模な計画が進行中だ。2008年前半に終了を予定する第1期工事では、レストランとホテル1軒、考古学センターが完成、2008年末に終える第2期工事ではホテル1軒、会議場が完成する予定だ。

 また、カンパニア州内にあるサレルノ市のサレルノ市商工会議所審議委員アドルフォ・グラバニュオーロ氏は、「サレルノ市は国内、国外問わず訪問者数が多い。景観、料理、文化遺跡など日本人のニーズに合致したデスティネーションでありながら、日本人の訪問者数が少ないことから今回特別にプロモーションを行った」と語り、サレルノの旧市街にあるチレント国立公園、パエストゥム神殿などのユネスコ世界文化遺産のほか、モニュメントとして有名なドゥオーモなどの観光資源を紹介した。