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中欧4ヶ国、06年初頭は伸び悩み、座席供給が原因か−マレブ就航に早くも期待

  • 2006年9月25日
 チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロバキアの中欧4ヶ国(V4)はワークショップを開催、日本人観光客の関心が高まっているものの、まだ日本で知られていないデスティネーションが多いとして、引き続き関心を高める考え。
 ポーランドは今年、17年振りに日本発チャーター便が実現し、スロバキアへもブラチスラバの直行チャーター便が運航された。さらに、スロバキアは日本に観光局事務所を開設する準備に入っており、「日本人の誰もがスロバキアを知っている、という状況を目指したい」と日本市場の取り込みに向けた取り組みを紹介した。

 このうちチェコ政府観光局日本代表の沖中繁男氏は、「2006年初頭は、昨年に続き順調な伸びと思われたが、上半期の結果を見ると昨年度と比べマイナス」と結果には不満足だが、伸びを取り戻すことを目指したマーケティングを強化する考え。ハンガリー政府観光局のコーシャ・バーリン・レイ局長も、「ハンガリーも上半期は昨年比で約5%減」とし、ドイツで開催されたワールドカップなどの影響が大きいとの考えを示している。特に、日本発の欧州線は、「航空各社とも、全便ほぼ満席の状態が続いている」ことから、「V4のマーケット拡大の鍵を握るのはエアの問題」とも指摘した。

 今回のワークショップで最も関心を集めた話題は、マレヴ・ハンガリー航空(MA)の直行便就航だ。今年10月には、九州、四国から同航空のチャーター便が週一回で運航される予定で、ツアーが完売した便もある。また、来夏にもチャーター便の運航が既に決まっており、これらのチャーター便の販売状況を受け、2008年を目処に定期便の就航を目指す。MA旅客営業部の松島智彦氏が定期便の就航への見通しを示し、商談会でも早くも直行便を前提とした話題に盛り上がった。