「機械でできることは機械に、教育で専門家に」−多品種少量生産で議論
JATA国際会議特別プログラムで「団塊世代の取り組み、多品種少量生産の壁をどう乗り越えるか」と題したシンポジウムで、ジェイティービー取締役旅行事業本部副本部長の日比野健氏はIT化やコンピューターの利用などシステム化がひとつの鍵となる考えを示した。これは多品種少量生産体制に即応する企業体とするならば、「機械でできることは機械に任せることで、『旅行人』としての専門性を高める教育などに時間を充て、専門性を高める」ことがひとつの答えと語ったもの。これにより、ダイナミック・パッケージを代表例に効率化された仕組みに対して、従来型の商品企画から販売までスタッフが対応する流通構造については機械とは異なる部分に注力する。
日比野氏はさらに、アメリカ・エクスペディアが米・国内旅行市場を席巻し、約65%の『パパ・ママ・エージェント』が廃業・休止したこと、地域に特化した旅行会社の商品をエクスペディアが仕入れ・販売している一連の流れを紹介。また、自身の見方として「アメリカの消費者がコンピューターに飽きが来ている」とも語り、機械化への大きな流れがあるものの、スタッフによるサービス、コンサルタント的な役割は重要であるという考えを示した。
これに対し、近畿日本ツーリスト執行役員海外旅行部長の越智良典氏はプラットフォーム戦略を引き合いに、「仕入れ、海外ネットワーク、リスクマネジメントなどコアの事業については取り組むが、足りない部分は業界内外で提携し、『共生』すること」が対応策という。ホリデイでは「海外特選旅行」で安心・安全をキーワードとする商品の取扱額が伸びていることから、「これまでのパッケージツアーでも団塊世代のニーズに十分に対応できる」と語った。
また、会場からの意見として、ピーティーエス取締役店舗営業本部長の倉谷嘉広氏は「パンフレットを共有化するなど、業界として無駄を省くことに思い切ってやる必要がある」と見解を述べ、JATAなどでコスト低減を検討する組織や委員会で検討を進めるよう提案。各社が同じホテルの商品を1000円程度で争う必要はないという考えも示された。
日比野氏はさらに、アメリカ・エクスペディアが米・国内旅行市場を席巻し、約65%の『パパ・ママ・エージェント』が廃業・休止したこと、地域に特化した旅行会社の商品をエクスペディアが仕入れ・販売している一連の流れを紹介。また、自身の見方として「アメリカの消費者がコンピューターに飽きが来ている」とも語り、機械化への大きな流れがあるものの、スタッフによるサービス、コンサルタント的な役割は重要であるという考えを示した。
これに対し、近畿日本ツーリスト執行役員海外旅行部長の越智良典氏はプラットフォーム戦略を引き合いに、「仕入れ、海外ネットワーク、リスクマネジメントなどコアの事業については取り組むが、足りない部分は業界内外で提携し、『共生』すること」が対応策という。ホリデイでは「海外特選旅行」で安心・安全をキーワードとする商品の取扱額が伸びていることから、「これまでのパッケージツアーでも団塊世代のニーズに十分に対応できる」と語った。
また、会場からの意見として、ピーティーエス取締役店舗営業本部長の倉谷嘉広氏は「パンフレットを共有化するなど、業界として無駄を省くことに思い切ってやる必要がある」と見解を述べ、JATAなどでコスト低減を検討する組織や委員会で検討を進めるよう提案。各社が同じホテルの商品を1000円程度で争う必要はないという考えも示された。