観光活性化フォーラム
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第13回ツアー・オブ・ザ・イヤー、グランプリは世界遺産シリーズ

  • 2006年9月26日
 ツアー・オブ・ザ・イヤー実行委員会は22日、第13回ツアー・オブ・ザ・イヤーに近畿日本ツーリスト海外旅行部が手掛けた「世界遺産シリーズ〜“邂逅”〜一千年のめぐり会い〜東儀秀樹ライトアップコンサート」を選出した。今回は、昨年、海外旅行市場が熟年層を中心に回復したなどを理由に、エントリー数が46作品から73作品へと大幅に増加。その中で、観光局などの推薦を受けたのは5作品、今回から募集型企画旅行に加えて別枠で受け付けた受注型企画旅行が5作品集まった。
 全体の傾向として方面別では、バルト3国とサンクト・ペテルブルグ、およびパリから先のフランス訪問などのヨーロッパのエントリーが多く、全体の3分の1に上った。また、実行委員会では、新しいデスティネーションの開発に繋がるインパクトの強い作品が少なかったと批評している。また、企画の内容では、「北欧3ヶ国デザインを感じる旅8日間」の嗜好性の高いもの、「ショパン国際ピアノコンクール鑑賞ツアー」のようなコアなファン層をターゲットにする、確実に集客を集める手堅い商品が目立ち、昨今の業界全体に漂う安全志向を伺わせたという。そのほか、エコツアー型商品、社会貢献型商品、クルーズ商品の応募もあり、今年の最大の特徴としてあげている。

 近畿日本ツーリスト海外旅行部の「世界遺産シリーズ〜“邂逅”〜一千年のめぐり会い〜東儀秀樹ライトアップコンサート」は、文化交流と世界平和の祈りをテーマに、イタリアのアッシジにあるサン・フランチェスコ大聖堂で雅楽、声明、聖歌、3つの宗教曲のライトアップコンサートを鑑賞するツアー。前ローマ法王のヨハネ・パウロ2世が過去に宗教を問わず平和を願い開いた「世界平和の祈り」の会場になった場所であることから会場を決定した。グランプリ作品として、担当者の熱意とメッセージ性を感じさせる企画であり、ロケーション、骨太で壮大なイベントが大手旅行会社ならではの取り組みと評価された。また、事前告知などアッシジの協力の基、現地の人々や外国人ツアー客なども参加したことで文化交流の意義を果たせたこと、さらに500名という高い集客実績が評価を得た。

 ツアー・オブ・ザ・イヤーは日本旅行作家協会会長の斉藤茂太氏を委員長として、日本旅行作家協会副会長の兼高かおる氏、早稲田大学客員教授で日本旅行作家協会評議員の吉村作治氏、JATA会長の新町光示氏、海外旅行総合研究所代表の山田學氏など8名からなる審査員が選出。企画の独創性(トレンド造成・世相反映)、開発・創造性(新デスティネーション開発・脱定番)、販売・集客性、業界貢献性、審査員総合評価の5項目を柱に厳正な審査がなされた。なお、受賞作品は下記の通り。


▽受賞作品(賞:社名/企画名)
・グランプリ:近畿日本ツーリスト/
・準グランプリ:グローバルユースビューロー/「夢の帆船シークラウド2号で行く大航海時代のロマンをもとめて地中海を翔ける」
・準グランプリ:ジャルパック/「いっしょにベビちゃんグアム」

□審査員特別賞
・シニア旅行開発特別賞:ニッコウトラベル東京本社/「オランダ・ベルギーの美しき運河を巡る船旅11日間」
・社会貢献特別賞:ジャンボツアーズ/「感動のカンボジア アンコールワットチャーター」
・企画アイディア特別賞:フィンコーポレーション予約・商品開発部/「北欧3ヶ国デザインを感じる旅8日間」
・プロフェッショナル企画特別賞:ワールド航空サービス東京支店/「新しい特別プログラムで楽しむ 秋を迎える北京と釣魚臺国賓間の旅」
・新市場開発特別賞:ユナイテッドツアーズ台湾旅行事業部FIT販売センター/「中国人 台湾之旅」
・受注型旅行特別賞:ジャルパック ハワイカンパニー/「第4回フラ・ホオラウナ・アロハ2005」
・特別協賛アクセス賞:JTBワールドバケーションズ商品本部商品企画部/「ガクタビシリーズ」
・政府観光局協賛 香港政府観光局賞:九州旅客鉄道旅行事業部/「香港物語」
・政府観光局協賛 南アフリカ観光局賞:ANAセールス海外商品造成部/「サバンナの中の高級リゾート『サンシティ』の休日と喜望峰・ヴィクトリア・フォールズ8日間」
・政府観光局協賛 TIA(全米旅行産業協会)賞:ジャルパック・アメリカカンパニー/「プチ・グランドサークルとラスベガス6日間(+ヨセミテ8日間)」
・政府観光局協賛 TIA(全米旅行産業協会)賞:近畿日本ツーリストECCカンパニー/「アーリークリスマスパーティ カリフォルニア ディズニーランド リゾート ツアー」