カナダ・オンタリオ、ロングステイ商品の開発・造成を促す

  • 2006年4月5日
 カナダ・オンタリオ州政府ツーリズム&リクリエーション省副大臣のビル・アレン氏、トロント観光局プレジデント&CEOのブルース・マクミラン氏ら観光プロモーション団が来日、「2005年のオンタリオへの日本人訪問者数は22万5000人と2001年レベルに回復、2006年も出足は好調」として旅行業界に今後も送客の協力を求めた。今回の来日目的は、「日本/オンタリオ間の交流促進」で、具体的には複数の旅行会社とロングステイ商品について開発、造成に向けた話合い。アレン氏はオンタリオの重要な市場として、55歳超の女性層、リタイアした長期の旅行が出来る層、学習意欲のある層を性、年齢、目的別のターゲットとしており、年間を通じた新しい旅行商品の開発・造成を促すという。特に、冬については犬ぞり、ナイアガラのアイスワインなどを前面に出した旅行を促進したい考え。
 増加するFIT旅行者についても、トロント発の場合、目的地までレンタカーでドライブ。目的地でレンタカーを乗り捨て、飛行機でトロントへ帰着する「Fly Drive」プランもあるなど、オンタリオ州内での旅行については、「豊富なオプションがある」という。

 さらに、アレン氏は特に秋に集中する日本人観光客によるガイドの人員不足については、オペレーターに対して不足の事態が起こらないように働きかけている、とも言及。加えて、こうしたツアーはバスでの移動が多いことから、他州との協力により、他州からガイドをバスに同乗したま案内するなどの対応を紹介。
 ピークシーズンの分散化については、「過去2年間、冬期の訪問者は増加している」と語り、現在の取組みとして一定の成果をあげているとの考え。今後も上述のとおり、冬をはじめ、ロングステイでは秋以外の季節、また、夏についての観光素材も旅行会社へ促していくと言う。

 秋のピーク時は、メープル街道の黄葉ピーク時となる9月15日ごろから約1ヶ月遅い10月15日ごろを「ポストメープル街道」として、黄葉シーズンのピークとなるトロントやナイアガラへ誘客を進めている。ナイアガラフォールズ観光局アジア太平洋マネージャーの森川隆氏によると、「昨年は約2000名ほどの集客」としており、今後も「ポスト」への集客サポートについても対応していく。