TA、新キャンペーンを始動、ターゲットは体験を志向する旅行者

  • 2006年3月28日
 オーストラリア政府観光局(TA)は4月1日から、新たに「オージー・インビテーション・キャンペーン」を開始する。既に米国、英国、ニュージーランド、カナダ、香港などでグローバル・マーケティング・キャンペーンを始動。今年は世界的に高まる目的嗜好、特に体験型の旅行に焦点を当てながら、キャンペーンを展開する。
 来日したTA本局局長のスコット・モリソン氏は、「日本の観光客が求めているものをきちんと提供していくこと。そして、カンタス航空(QF)、日本航空(JL)との協力強化を進めている」とし、今後2年間、日本市場へ約18億円を投資すると表明した。モリソン氏は、新キャンペーンの展開にあたり「日本人にとってオーストラリアは、最も好まれている目的地の一つと認識されていることは、大変嬉しい」としたが、「いかにこの関心を訪問に結び付けてもらうかが課題」とも言及。キャンペーンを通じて、オーストラリアを「今、訪れてもらう場所」とアピールする考えだ。
 キャンペーンでターゲットとするのは、体験旅行を志向する旅行者「エクスペリエンス・シーカー」。冒険心に富み、現地の人々との積極的な交流を望み、海外旅行を自分のライフスタイルの一部と位置付ける人々を指す。TAではキャンペーン開始にあたり、1年半におよぶ調査において、日本のエクスペリエンス・シーカーは潜在海外旅行者数の42%に上るという、大きな潜在的な需要があるという可能性を見出した。キャンペーンではこのターゲット層へオーストラリアへの旅行を誘引する。加えて、日本人を誘致する上で、旅行業界との協力体制、連携が不可欠との認識をモリソン氏は強調する。

 オージー・インビテーション・キャンペーンの日本でのキャッチコピーは、「で、何でオーストラリアへ来ないの?(英語:So Where The Bloody Hell Are You?)」。このキャッチフレーズは、オーストラリア人の人柄、ライフスタイル、自然などのオーストラリアならではの体験を個人的な招待するという手法で表現するもの。キャッチコピーの文字のキャラクターは印象に残す目的で手書き文字を使用し、温かみを表現した。
 モリソン氏は、「人々を惹き付け、説得し、オーストラリアとしての本物を提供することが重要」とキャンペーンのビジュアルについて語る。ビジュアルでは、オーストラリアの国民性、ライフスタイル、オーストラリアという場所のユニーク性を打ち出す。キャンペーン広告は、テレビCM、雑誌、映画CMなど、幅広く展開する計画だ。