JTBFレポート、海旅10−12月期は下降も、今後は上昇に転じる見込み

  • 2006年3月27日
 財団法人日本交通公社(JTBF)はこのほど、2005年10月−12月期の観光経済レポートをまとめた。この中で、海外旅行の10月−12月期は前回調査の7月−9月期と同様に下降基調であったが、2006年1月−3月期、4月−6月期についてはそれぞれ17.4%ポイント、40.9%ポイントの増加と上昇気流に転じる見込み。

 海外旅行はこのところ、特に日本航空(JL)の国際線のレジャー路線で運休や減便などによる再編で、影響を及ぼしていることに言及。特に、サイパンへの影響が10月−12月期で26.4%減となり、「影響は甚大」としている。ただし、動きとしては中国への需要低迷がある中で、台湾が調査期については14.2%増、通年では26.6%増となったことについて、「中国への旅行希望者の一部が旅行先を変えたことがプラスに作用」とも言及している。また、この期については男性が0.6%減、女性が2.1%減となり、テロ、中国・韓国方面の政治的要因なども踏まえると、男性はビジネス旅行が相対的に高く、ネガティブな要因が発生した際の行動パターンの違いを改めて指摘している。

 なお、国内宿泊旅行者の延べ人数については10月−12月期にJTBF調査では6期ぶり、1年半以来初となる2.8%増とプラスに転化。平均旅行泊数は1.84泊で4.2%減、延べ泊数でも1.5%減とこちらはマイナスだが、旅行単価4万500円で4.7%増となり、前回調査期の0.8%増から増加率が拡大している。
 JTBF観光経済レポートの詳細はJTBFサイトを参照のこと。

▽財団法人日本交通公社(JTBF)サイト
http://www.jtb.or.jp/