3月6日アカデミー賞発表!ノミネート作のトラベル指数チェック〜ひろきのトラベル×シネマ No.008

  • 2006年3月4日
 3月6日(日本時間)は、いよいよ第78回アカデミー賞の発表。実際、日本国内で盛り上がっているのかどうかは知りませんが、映画サイトに便乗して、作品賞にノミネートされた映画をまとめて紹介しましょう。全5作品とも見事にアメリカらしい題材なのが傾向。今回は「トラベル指数」を独断と偏見でつけてみました。最高は★4つです。
 なお、3月18日まで、東京・丸の内の丸ビルでは「アカデミー・シネマフェスティバルin丸の内」(協賛:全日空、協力:ロサンゼルス観光局)も開催されていますので興味のある方はどうぞ!


◆『ブロークバック・マウンテン』 主要8部門ノミネート
3月4日(土)よりシネマライズ、3月18日より全国公開
【トラベル指数】★★★★
 男同士の普遍の愛を描いた同作品の受賞&ヒットで、米国内では物語の舞台ワイオミング州への旅行が人気上昇。実際には、カナダ・アルバータ州で多くのシーンが撮影されています。迫力ある大自然は同州のもので、カルガリー近郊の小さな町や山岳地帯などで撮影。「ロケ地となった雄大なるカナダの大自然ロッキーの旅」も絵空事ではありません。
配給:ワイズポリシー 公式サイト:http://www.wisepolicy.com/brokebackmountain/


◆ 『クラッシュ』 主要6部門ノミネート
日比谷シャンテシネ、新宿武蔵野館ほか全国にて公開中
【トラベル指数】★★★
 人種のるつぼロサンゼルスならではの地域特性を理解し、冷静に吟味されている感動作です。観光地ロスのイメージとはかけはなれていますが、鑑賞後は「愛おしい街」に見えてくるほどの不思議な魅力があります。作品力によりロケ地を訪問したい気分になります。
配給:ムービーアイ 公式サイト:http://www.crash-movie.jp/ 


◆ 『グッドナイト&グッドラック』 主要6部門ノミネート
5月、ヴァージンTOHOシネマズ六本木ヒルズにて公開
【トラベル指数】★★
 1950年代の米国の赤狩り時代を舞台にした、放送業界の内幕物という作品の性格上、旅行を喚起させるイメージはほとんどありません。しかし、古きよき時代といわれる1950年代の雰囲気を再現し、昭和世代が憧れた「懐かしのアメリカ」を感じることができます。
配給:東北新社  公式サイト:http://www.goodnight-movie.jp/


◆『カポーティ』 主要5部門ノミネート
今秋、日比谷シャンテシネ、恵比寿ガーデンシネマ他、全国順次公開
【トラベル指数】★
 米国作家トルーマン・カポーティのノンフィクション小説創作の舞台裏を描いた作品。物語の舞台は米国カンザス州。ロケ撮影は米国テキサス州オースティン、カナダ・マニトバ州ウィニペグで行われています。緊迫したストーリーと荒涼とした空気感が際立ちます。
配給:ソニーピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト(英語):http://www.sonyclassics.com/capote/


◆『ミュンヘン』 主要5部門ノミネート
丸の内プラゼールほか全国松竹・東急系にて公開中
【トラベル指数】★★
 1972年のテロ事件が発生したミュンヘンの描写、主人公が報復の任務指令を受けるイスラエル、任務遂行のためにパリ、ベニス、ベルギーなどヨーロッパ各地を移動します。そして最後は米国ニューヨークへ。悩みの「テロ」ですが、平和の重要性を考える上では啓蒙的な作品です。
配給:アスミック・エース 公式サイト:http://www.munich.jp/



◆番外:作品賞以外の注目ノミネート作品
 このほか、トラベル指数が高いのは、4部門ノミネートの『ナイロビの蜂』(右写真、配給:ギャガ・コミュニケーションズ、5月上旬公開)。東 アフリカの壮大な景色の中、欧米製薬会社の国際的陰謀と夫婦の強固な愛を描く期待の高い作品となっています。また、カナダ大使館後援、2部門ノミネートの『ヒストリー・オブ・バイオレンス』(配給:ムービーアイ、3月11日公開)も公開されます。


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西咲ひろき
「トラベルシネマライター」として、旅行業界とエンタメ業界を股にかけて取材・執筆活動中。

■告知
「アラブ映画祭2006」開催中 期間:3月3日〜11日 場所:国際交流基金フォーラム
※詳細は「ひろきのトラベル×シネマ blog」http://tra-cine.blogspot.com/

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