西・パラドール、歴史・文化・地域の魅力全て堪能可能、日本人増加狙う

  • 2006年3月2日
 スペインの国営ホテルチェーンであるパラドールの代表団が来日し、日本マーケットに向けてパラドールの特徴と日本マーケットの動向、今後の展開について説明した。パラドール総裁のアントニー・コスタ氏は、「パラドールはその地方の文化、歴史、地域の魅力を全て堪能できる。旅のデスティネーションとなる質の高さをもつ」とアピールし、日本マーケットの需要拡大に期待を示した。

 パラドールはスペイン全土に全91軒のホテルをもち、そのうち約45%が中世の宮殿や古城、修道院などの歴史的建造物を改修、改装した施設。その他の施設は例えば、国立公園内にその土地を良さ、形状などを最大限に活かしたモダンなリゾートとなっており、「91軒で91通りの体験ができる」ほど個性豊かだ。また、ホテルのレストランは、郷土料理やワインを味わえることから、高い評価を得ており、レストランの売上がホテルチェーンの総売上高の47%を占め、宿泊客だけでなく、ビジターからも人気だ。さらに、パラドールは2010年までにホテルを13軒ほどオープンを予定するなど、環境にやさしい運営をしながら規模を拡大していく。

 パラドールは、周辺国の利用に加え、日本も重要マーケットと捉える。全宿泊客の約68%がスペイン人、外国人が32%で、そのうち日本人が3%を占める。人気の高い地域は第1位がトレド、次いでグラナダ、カルモナ、ロンダ、カルモナ、ロンダ、サンティアゴ・デ・コンポステーラの順。利用者は旅行会社のパッケージ商品が大半を占めており、日本人宿泊客が多い時期は5月と6月だ。
 宿泊客は全体的に30代から60代と幅広い。若年層の取り込みを狙うパッケージ「ただ一つの部屋」と銘打つ商品は、実際に王族や貴族が利用した客室に宿泊するもので、チェーン全91軒の5600以上の部屋から44室が選ばれている。そのほか、多数の新商品を用意するなど、宿泊客に対して豊富な選択肢を提供している。