JAMからレポート(3)、南オーストラリア州とビクトリア州

  • 2006年3月2日
 オーストラリア政府観光局(TA)は、国そのものをブランド化するマーケティング戦略「ブランド・オーストラリア」を開始している。日本では「オーストラリア、心に響く光」というキャッチフレーズのもとに展開。オーストラリアの違う光の中で得られた経験は、永遠に記憶され、今後の生き方に影響を与えるということを表現したものだ。ジャパン・オーストラリア・ミッション(JAM)開催において、こうした動きを受けた各州観光局の方針などを聞いた。(金曜日まで連載)

2月27日 TA、ジャパン・オーストラリア・ミッション開催、活発に各社が情報交換
2月28日 JAMからレポート(1)、ノーザンテリトリーとクイーンズランドの動き
3月1日 JAMからレポート(2)、ニュー・サウス・ウェルズと西オーストラリア州


▽南オーストラリア州政府観光局
 南オーストラリア州への日本人訪問者は年間約1万3000人。オーストラリアのリピーターが目的を持って訪れることが多い。また、語学研修や短期留学、ホームステイの人気も高い。
 観光では、オーストラリア国内の60%の製造を行うワイナリー見学ツアーをはじめ、SIT要素の強い素材が強み。南オーストラリア州政府観光局は今後、価格よりもこうした素材を活かした提案をしていく。特に、FIT需要に対応し、カンガルー島などの自然やワイン、ライフスタイルをテーマにした具体的な提案をするよう。さらに治安の良さやライフスタイルを強みにロングステイ需要も伸ばしたい考えだ。


▽ビクトリア州政府観光局
 年間約7万人の日本人訪問者がビクトリア州を訪れる。その客層は30代のOL、熟年層、学生がメイン。ワインやグルメ、ナチュラルコスメの製造地として知られるビクトリア州のシティライフを楽しむ層だ。
 ビクトリア州政府観光局によると、最近はデザインホテルや有名シェフのレストランなど新しい素材が増えているという。今後は、ペンギンやギャナバレーなどの自然と組み合わせたシティライフや、年間1万人程度の修学旅行や語学研修などの需要を伸ばして行きたい考え。日豪交流年におけるイベントも好調な滑り出しをみせており、さっぽろ雪祭りでは雪像のメルボルンのフリンダース駅がPRの役割を果たした。
 また、5月、8月、10月にメルボルンで行われるジャパンフェスティバルでは、書道や焼き物などの日本文化を現地に伝える。