子ども買春防止のためのコードプロジェクト、参画社がパンフ掲載など具体策実施

  • 2006年2月9日
 子ども買春防止のための旅行・観光業界倫理行動規範(コードプロジェクト)の取組みについて、発足から1年を迎える前に、現在の実施状況の報告、ならびに今後の活動の方向性などがコードプロジェクト推進協議会によって紹介された。コードプロジェクトは日本旅行業協会(JATA)、日本海外オペレーター協会(OTOA)の団体、ジェイティービー、ジャパングレイス、ジャルパックなど旅行会社60社(JTBはグループで130社を含む)で昨年3月に署名し発足、2月現在で参加社は82社・団体となっている。
 協議会はこれまで7回に渡り開催、コードプロジェクトで求められる6項目のうち年次報告の提出については実行されていないものの、3月には英文で提出予定と、ほぼ規範の行動について実行している状況。各社の企業倫理規定に言葉の違いこそあれ、子供の商業的性的搾取に反対することが盛り込まれていることについて、JTB、ジャパングレイス、トップツアー、NTTトラベル、世界紀行、常盤交通自動車、エムオーツーリスト、ニッコー厚産(JSWトラベルサービス)の例が紹介。また、JTBのルックJTB、ジャルパックのアイル・アヴァの上期パンフレットに記載されている、といった目に見える形の事例も紹介された。

 今後については8日にコードプロジェクトを紹介するサイトを立ち上げ。継続的に参加する旅行会社の増加、プロジェクトへの理解度を深める。また、旅行会社から航空会社、空港、ホテルなどについてそれぞれの立場で該当するものについての協力を求めていく。例えば、航空機内、空港内ロビーにおいてコードプロジェクトの内容を放映するなどの実現を各方面に依頼していく。
 子供の商業的性的搾取問題に取り組むNGO団体「ECPAT」では、「日本はこれまでアメリカ、ドイツなどと並び名指しでこうした行為を非難されてきたが、業界を挙げて『NO』という意義は大きい」という。ただし、継続的に規範を実行していくことも重要で、消費者を含め認知を高めていくことが重要となる。これについては、ロゴなどで定着を目指していく。


▽コードプロジェクト
http://www.unicef.or.jp/code-p/index.htm



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