JATA・LACVB、商品造成のための観光素材とフライ&ドライブを紹介

  • 2006年2月9日
 日本旅行業協会(JATA)は2月7日、東京で「ザ・レコメンド・オブ・デスティネーション・セミナー」を開催、第2回目の今回はロサンゼルス観光局(LACVB)がロサンゼルスの動向、最新情報、フライ&ドライブについて紹介した。これは、JATAの2000万人プロジェクトの一環として、旅行会社スタッフに新商品開発のヒントを提供する目的で実施するもの。当日は商品企画担当者など30名が参加し、セミナーに熱心に耳を傾けた。

 LACVBアジア・パシフィック地区代表の安達正浩氏は、「アメリカの回復なくして、旅行業界の回復はない。日本人ロサンゼルス訪問者数は2004年、2000年のピーク以降、久々に右肩上がりになった。2005年も04年比で1%増加する見込みだ」とコメントし、堅調さをアピール。「アメリカへの旅行商品は現在、平均6.47日で、ロサンゼルスへの滞在日数は平均2泊から、3泊。ラスベガスとサンフランシスコとのコンビネーションが多いが、ロサンゼルス滞在日数の増加を目指したい」と語り、1)潤沢なホテル収容力と予約の取り易さ、2)エンターテイメント、文化、スポーツ、ショッピング、ダイニングの豊富な観光素材が商品造成の魅力と強調した。

 例えば、ショッピングは、メディアに多く取り上げられており、特に最近は個性溢れるロバートソン・ブルバードのストリート・ショッピングが露出されている。また、「団塊の世代の取り込みを図り、ロサンゼルスでも文化的要素を十分あじわえる」ものとして、安達氏はゴッホやルノアールの著名作品を展示するゲッティセンター、日系人の歴史をたどることができる全米日系人博物館を紹介した。

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 LACVBセールス・マーケティング・マネージャーの今井完氏は、フライ&ドライブの魅力について説明。1)日本から週56便の直行便の充実と手頃な料金、2)潤沢なホテル事情、3)日系人による現地オペレーターの充実、4)米系、日系のレンタカー会社や日本語のカーナビシステム、レンタカー利用に対応する保険の充実、5)雨量が少なくドライブに適する気候、6)一般観光では訪れない穴場への訪問しやすい、という利点を強調。「アメリカ旅行の約65%が個人手配旅行」と述べ、LACVBの調査においても男性70%、女性60%が「ロサンゼルスでレンタカーの利用を希望する」というデータも加える。

 LACVBの日本語サイトには「ドライブ」を設置しているが、同ページのアクセスも高く、消費者の注目が高いことも示唆。今井氏は、「旅行会社への収益率が良いことも特徴。増加する個人旅行の需要も取り込めるドライブの販売をお勧めする」と続ける。

 販売方法に関しては、海外旅行傷害保険と同様に旅行商品の付帯商品として販売することを提案。消費者は現在、取扱代理店が少ないことからレンタカー会社に直接予約する傾向にある。取扱の少なさは旅行会社が販売にあたり留意する現地での事故だが、「日本国内のレンタカープランと手続きは同様」と、沖縄や北海道で増加するレンタカーの取扱と同様に販売して欲しい考えのようだ。