プリンスホテル、3カテゴリーで展開、リニューアルは3年で550億円

  • 2005年11月11日
 西武グループ再編に伴い、西武ホールディングスを純粋持株会社とし、事業会社にプリンスホテル、西武鉄道を傘下とする事業計画がまとまった。西武グループとしては安定的な事業を展開する鉄道事業、日本国内・海外に展開するホテル・レジャー施設、ブランド認知の高い「プリンス」などグループ一体となった再生を進める。このうち、グループ事業会社はそれぞれの事業に集中し、事業会社間ではシナジー効果を追及していく。

 事業会社となるプリンスホテルはホテル、ゴルフ場、スキー場の運営、不動産事業などが主力事業となる。このホテル・レジャー事業についてはブランド再構築とブランディング戦略を展開。「プリンス」はラグジャリー、スーペリア、スタンダードの3カテゴリーとして、それぞれのブランドコンセプト、サービススタンダードを明確に打ち出す。このうち、ハワイで展開するホテルは全てラグジャリーに位置する模様。リニューアルについても積極投資し、今後3年間について約550億円を計画。具体的には、価値向上を見込むことが出来る東京の赤坂、高輪をはじめ、軽井沢、箱根、苗場で優先的に進める。
 また、全社レベルのマーケティング機能として営業戦略室、お客さま相談室(仮称)などを設置し、市場のニーズを受けた営業戦略や商品開発、リニューアルを行い、満足度の向上を図る。また、会員制事業への取組みについても、既に展開するホテル・でジャー施設があることから前向きに検討する。
 さらに、事業会社間のシナジー効果を求めることから、鉄道でICカード導入にあわせた西武グループ共通のポイントシステムを構築し、鉄道とホテル・レジャー施設での相互利用をできるようにする。