アトランティック・カナダ4州、カナダ・スペシャリスト向けセミナー開催

  • 2005年11月7日
 アトランティック・カナダ4州観光局は11月4日、東京でカナダ観光局(CTC)が認定するカナダ・スペシャリスト(CS)を対象に、セミナーを開催した。アトランティック・カナダ4州は、赤毛のアンで有名なプリンス・エドワード・アイランド州をはじめ、ニューファンドランド&ラブラドール州、ノバ・スコシア州、ニュー・ブランズウィック州であり、赤毛のアンをテーマとした旅をはじめ、世界遺産、紅葉、エコ・ツーリズムなど、日本市場での商品展開について日本地区セールス・マネジャーの高橋由香氏が説明した。
 日本人に最も人気のある旅行素材は、プリンス・エドワード・アイランド島のアンの故郷を巡るもの。1日観光として、グリーン・ゲイブルス・ハウス国立史跡を中心に、作者ルーシー・モード・モンゴメリの墓やモンゴメリーの生家などを訪問するものだ。ただし、近年は紅葉のデスティネーションとしても着々と認知度を上げている。特に、ケベックシティと紅葉のルーネンバーグを世界遺産のテーマで商品化する旅行会社が増加。また、ローレンシャン地方の紅葉に比べ、ノバ・スコシア州は1週間から10日ほど遅いことから、ルーネンバーグやドライビング・ルートのカボット・トレイルなど、カナダの紅葉を引き伸ばし販売する旅行会社も増えつつあるという。
 さらに、ニューファンドランド島周辺には6月中旬から8月中旬にかけて、ザトウクジラを中心とするホエール・ウォッチングや海鳥のバードウォッチング、また、氷山の観賞ツアーなど、自然を体感できるなど、太平洋の豊かな環境から、様々なエコ・ツーリズムを紹介。ロブスターをはじめとする海の幸が豊富にあるなど、日本人訪問者も満足いく料理を提供できるという。

 アトランティック・カナダ4州観光局によると、アトランティック・カナダ4州への日本人訪問者数は昨年が約7000人、今年は8000名から9000名まで増加する見込みだ。なお、外国人訪問者数は年間約200万人と、日本人のシェアは低い。しかし、2008年には赤毛のアン出版100周年を迎えるイベントを控えており、アトランティック・カナダ4州として日本で積極的にアピールし、情報提供などを通して旅行会社のサポートをする意向だ。