メリディアン・カオラック、再オープン、日本オフィスと包括的に営業展開

  • 2005年10月24日
 ル・メリディアン・カオラックビーチ&スパリゾートが10月15日、再オープンした。昨年12月の津波による被害でクローズしていたものの、約10ヶ月に及ぶ改修が進められ、このほど改めてオープンした。同ホテル総支配人のアキム・ブリュックナー氏は「再オープンに向けて行った改修は、津波前と全て同じレベルで完成した」と強調。「日本人のホテルへの誘致と、リゾート地としてのカオラックを育てていくためには、日本の旅行業界との協力が重要だ」と語る。日本マーケットの具体的な施策は、タイ現地とメリディアン日本オフィスが一体となって包括的な営業活動を実施行う考えだ。

 同ホテルの総客室は全243室。このうち、総面積234?のプレジデンシャル・ヴィラ、9棟のブール・ヴィラをはじめとするプライベートプールを含むヴィラの数は27室。ヴィラの滞在者は、専用のチェックインスペースや車付けが用意され、プライバシーへ配慮も万全だ。また、全客室にはタイの建築様式とモダンスタイルを融合した照明と室内装飾を施し、高級リゾートとしての空間を演出。また、全室にブロードバンド対応のデータポートを備えたり、快適な室内動線を生み出す家具の配置がされたりと、客室の機能性に対する配慮も充分に施されている。また、スパ、会議施設があり、レジャー、ビジネスとそれぞれの目的に適う旅行ができる。
 現在の予約状況はブリュックナー氏によると、ドイツ、スウェーデン、デンマークをはじめとしたヨーロッパ人の予約が多く、年末年始にかけて満室となる日も見られており、出足は順調。また、近年の予約経路の変化に伴い、来年3月までの予約は毎日平均20室から30室ほどがヨーロッパからのダイレクトブッキングだという。

▽メリディアン・タイ、今後の日本市場での展開
 プーケットには、2軒のメリディアン・ホテルがある。この予約状況は概して、欧米からリピーターが戻っているものの、アジアからの客の出足はまだまだだ。メリディアン・ビーチ・リゾート&スパについては、2005年はオーストラリア、イギリスについて完全な復帰を見込んでいるものの、昨年約7%のシェアを占めた日本人については少しずつ戻り始めているものの、数値を表す状況にないという。
 ロイヤル・メリディアン・プーケット・ヨットクラブについては、2004年の日本人シェアは12%。前述の通り、このホテルの特徴であるリピーターやファンが確実に戻り始めている。これは津波の被害をほとんど受けず、レストランが一時クローズしただけと被害が少なかったことも出足に影響しているようだ。スパでは、海を見下ろしながら、波と風の音だけが響く静寂に包まれた空間でトリートメントが受けられることが人気で、リピーターの予約が戻り始めている。
 メリディアン・タイリゾートのセールスマネージャー鍋嶋正幹氏は、「このビーチ・リゾートの売りは、ビーチの美しさと車で5分走ればメインのパドンビーチに足を伸ばせること。さらに、アクティビティの多さはホテルだけに滞在しても誰もが満足できるはず。ヨットクラブはプーケットの街から少し離れているものの、静かな環境でご夫婦や家族がゆったりした滞在をするのに適している」と、2軒のホテルを説明し、特徴の異なるホテルを宿泊客のニーズに合わせて販売を進めたい考え。
 今後、同氏は日本人を伸ばしていく上で、ホールセール商品を全面に打ち出すよう働きかけるほか、ウェブによるPRを予定。これにより、人気のあるメリディアン、プラザ・アテネと組み合わせる商品の造成を促し、「充実した滞在を提案していきたい」と語っている。