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中国・王大使、民間交流に感謝、政府も支援、二階氏は友好の重要性説く

  • 2005年10月21日
 中国雲南省の観光投資促進説明会に駐日中国大使の王毅氏、自由民主党で全国旅行業協会(ANTA)会長の二階俊博氏などが出席、日中の観光関係の発展に向け、それぞれ期待を示した。王大使は、「中日経済は困難な状況にあり、中国の対日政策は変わりない。日本は歴史に目を向ける必要があり、そこから解決を求めなければならない」と語り、両国間の問題を指摘。「しかし、民間に(日中関係の)深い土台があることを認識している。日本国内で終始、信念にもとづき取り組む有識者に長年、(中国)国民は感謝しており、このような活動について(中国)政府もサポートしていきたい」とコメント。さらに、「両国民の友好、交流関係深めることで、両国関係が健全な発展を遂げるよう願っている」と関係改善へ希望を述べた。
 また、二階氏は、「日中関係は、生易しい状況ではない」と現在の難局を表現。「将来に向かい日中の友好のため信念に基づき躍進できるよう努力をする時だ。観光は両国の関係の『動脈』のような役割を果たす。常に将来に目を向け、日中関係の友好に取り組みたい」と述べ、両国の観光産業が担う役割の重要性を強調した。

 来日した中国雲南省人民政府省長の徐栄凱氏は、多様な自然景観、全国56ある少数民族のうち52が集まる少数民族のそれぞれの文化、ミャンマー、ラオス、ベトナムと隣接し、さらにタイ、カンボジア、マレーシア、インド、バングラディシュと近距離にある地理的優位性など、省の優れた特徴を説明。また、1999年に昆明開催された世界園芸博覧会により、高速道路をはじめとする交通網など発展している点を紹介した。
 同省への国内外からの訪問者数は6100万人で、観光業総収入額は360億人民元(約25億円)を記録。昨年の日本人訪問者数は7万7000人で外国人訪問者の中で第1位を占める。今年は1月から9月までで既に、6万7000人の日本人が訪れており、同省では今年は9万人を上回ると予想している。徐氏は今回の説明会を機に、日中、および雲南省との関係拡大を願うと共に、来月24日から27日まで開催する雲南省昆明市で開かれる中国国際旅游交易会(CITM)への訪問を促した。