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中国、四川省観光説明会を開催、アウト・イン双方向の交流拡大目指す

  • 2005年10月20日
 中国・四川省人民政府副省長の王杯臣氏をはじめ、観光局関係者や旅行会社、航空会社からなる観光交流促進団25名が来日、四川省の魅力をアピールしたほか、日中、四川省との観光交流の拡大を訴えた。在日中国大使館大使公使の程永華氏は、「日中間がこのような情勢の中、各分野の交流を盛んにし、人的交流を進め、盛り上げていきたい」とコメント。国土交通省政務次官の石田真敏氏は、「2006年は日中観光交流年であり、交流拡大に繋がる良い機会だ。特に教育旅行などを中心に若い世代の交流を拡大したい。日中関係の新たな年にしたい」と述べ、中国側からの訪日旅客に関しても、交流年やビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)を通じて、双方向の訪問者数の増大に期待を示した。団長の王氏は、「旅は友好の架け橋」と語り、観光を通して両国の交流促進に努めることを表明。さらに、「日本市場を拡大する時期を迎えた」と語り、日本は重要な市場であり、最も多くの観光客が日本から訪れていることに感謝。同時に、日本インバウンドについても、「(四川省から)日本へ送客し、関係を深めてきたい」と現在の逆境をはねのける力強い意思を語った。

 四川省における観光産業は昨年、1998年比で4.5倍となる566億元(約35億円)規模に成長しており、省全体GDPの13%を占める。四川省旅遊局所長劉ショウ氏は、「観光客の安全を第一に考え、安全を保障することを約束する」と、各方面でサービスの質を向上し、インフラ拡充を進めている状況を説明した。改善点はこれまで、食事内容や休憩スペース、トイレなどの充実を図った。また、交通面では成都を中心に高速道路網が発達し、観光名所や各地方へ繋がり、利便性が増しているところ。今後は、日本語ガイドの不足解消、団体向け対応が可能なレストランを増加する計画だ。
 さらに、「四川省は自然、歴史、文化の観光資源に恵まれている。これらは日本に浸透してきた感触がある」とコメント。世界遺産の九寨溝の渓谷の景観と歴史地区、都江堰、三星堆遺跡、三国志の素材など四川省の魅力が詰まった日本マーケット向け観光コースを紹介した。