JALホテルズ、UAEドバイとフジャイラでホテル2軒の運営管理契約締結

  • 2005年10月19日
 JALホテルズはクウェートに拠点を置く不動産開発会社アシコ・インターナショナルが所有・経営するUAEドバイとフジャイラにある2軒のホテル運営受託契約を締結し、10月19日に東京で調印式を行った。日系企業がUAEでホテルを運営するのはJALホテルズが初めて。2006年12月にフジャイラの「ニッコー・フジャイラ・リゾート&スパ」を開業、2007年12月にドバイの「ホテル・ニッコー・タワー・ドバイ」を開業する予定。既に両ホテルとも着工している。
 JALホテルズはUAEへ進出することで、国際ホテルチェーンとしてのブランドを拡大できる絶好の機会と捉えており、アシコ・インターナショナルは日本のもてなしを活かし、海外ホテル運営に35年の経験をもつJALホテルズの運営を高く評価。アシコ・インターナショナルは、2010年の売上目標で「ニッコー・フジャイラ・リゾート&スパ」が18億円、稼働率が72%、「ホテル・ニッコー・タワー・ドバイ」が70億円、稼働率が90%を目指す。JALホテルズ代表取締役社長の町田彰佑氏は、「ドバイへの訪問者は近年、毎年約16%の増加を示し、2010年までに1500万人に達すると見込まれる。ドバイには現在34軒の5ツ星ホテルがあり、どのホテルも高稼働、高単価で維持しており、これは継続する見込み」と運営に自信を覗かせた。

 ホテル・ニッコー・タワー・ドバイはドバイ空港から15分、ドバイの目抜き通り「シェイクザイード」に面し、ドバイ世界貿易センターなどがあるビジネス街に立つ。タワーはオフィス・アパートメントタワーとホテルタワーの2棟が並び、ジャルホテルズはホテルタワーの運営、管理する。客室数は全487室で、41平方メートルと広めのスタンダードルームが7割を占める。内訳は、スタンダードルームが334室、ジュニアスイートが26室、コーナースイートが10室、グランドスイーツが1室。これに加え、長期滞在のビジネスマン、家族向けにキッチン付きスタンダードを7室、キッチン付きスイートを109室設置した。JALホテルズは、「中東屈指の日本レストランを作る(町田氏)」計画しており、一つのセールスポイントとして打ち出す。日本料理レストランなどのレストランを5ヶ所、ビジネス需要に応えるためにラウンジやバー、宴会や会議室、ビジネスセンターを合計17室、スパ・フィットネス、屋外プールなどを設置する。主要顧客として欧州、中東、湾岸諸国からのビジネス需要を見込む。また、日本人についてはエキゾチックで気候が良く、安全で治安の良いデスティネーションをアピールし、誘客する。

 ニッコー・フジャイラ・リゾート&スパはドバイの東方約75キロメートル、今年末にドバイと結ぶ高速道路が完成すると車で1時間弱となる。敷地面積が2万9605平方メートル、延床面積が3万534平方メートルで、宿泊棟が3棟、レストランやスパが入る中央棟、ダイブセンター棟、コテージ棟が4棟の全9棟からなる。客室数は全262室で、スタンダードルームが142室、デラックスルームが71室、スイートルームが17室、タイムシェアフラットが32室だ。こちらは「リゾート」を全面に打ち出し、欧州、中東、湾岸諸国からの訪問を期待。さらに、ホテルには540メートルのプライベートビーチがあり、ダイブスポットであることから、JALホテルズは日本人のダイバー需要も想定している。